請願

 

第168回国会 請願の要旨

新件番号 859 件名 高校生・大学生、青年の雇用と働くルールに関する請願
要旨  働く青年の実態は、正規・非正規を問わず深刻で、ネットカフェ難民と言われる貧困状況が広がっている。また、高校・大学などの新規学卒者に対する求人・採用の中に非正規雇用が急増し、地域間格差も広がっている。青年がまじめに働いてもまともな生活ができないワーキングプアを生み出す社会、朝から深夜まで仕事に追われ心も体もぼろぼろにされる状況は、日本の社会や産業、未来にもかかわる重大な社会問題である。
 ついては、青年が生き生き人間らしく働ける社会を実現するため、次の措置を採られたい。

一、政府の責任で正規雇用を増やすなど、安定した雇用を実現すること。
 1 政府は、不安定な非正規雇用を拡大する政策を改め、安定した雇用を増やすこと。
 2 サービス残業、過密労働をなくし、労働時間を短縮して、青年の雇用を増やすこと。
 3 医療・福祉・教育など国民生活に必要な分野での人手不足を解決すること。
 4 新規学卒者の求人内容の明確化を図り、不安定雇用求人を規制すること。
 5 中小企業や地域の振興策を強化し、雇用確保の条件整備を図ること。
二、人間らしく働くために必要なルールをすべての企業に守らせること。
 1 賃金未払、社会保険への未加入、有給休暇を取らせない、不当解雇や偽装請負など、企業の違法行為をなくすこと。
 2 正規と非正規の賃金や、労働条件の格差を是正し、最低賃金を一、○○○円以上に引き上げること。
 3 労働者の権利を紹介するパンフレットの配布、憲法・労働基準法の学習など、働くルールを知らせる取組を強めること。
 4 残業代未払を合法化したり、解雇の金銭的解決などの労働法制の改悪をしないこと。
三、これから働く青年への支援を強めること。
 1 青年の職業相談・紹介と、生活保障付きの職業訓練、奨学金の返還免除など、仕事探しをサポートすること。
 2 働く権利を保障し、青年が気軽に利用できる相談窓口をつくるなどの対策を採ること。
 3 学生が学業と就職活動を両立できるようルールをつくること。
四、青年の自立と健康で文化的な生活が送れるよう支援を強めること。
 1 ネットカフェ難民など青年の貧困問題の解決に早期に取り組むこと。
 2 青年向けの公共住宅や家賃補助、生活資金貸付制度などの支援に取り組むこと。

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