請願

 

第168回国会 請願の要旨

新件番号 17 件名 高校歴史教科書検定での沖縄戦集団自決に関する記載内容への修正指示撤回に関する請願
要旨  三月に公表された高等学校歴史教科書の検定結果によれば、文部科学省は、沖縄戦における集団死・集団自決について「日本軍による自決命令や強要があった」とする五社、七冊に対し、沖縄戦の実態について誤解するおそれのある表現として、日本軍による命令・強制・誘導等の表現を削除、修正させたことが明らかになった。沖縄戦における集団自決は、第三次家永教科書裁判(「集団自決の原因については、日本軍の存在とその誘導」かつ「一律に集団自決と表現したり、美化したりすることは適切でないという指摘」を認定)においても明確に示されている歴史的事実である。さらに、日本軍によって強制された集団自決(集団死)が日本軍の住民虐殺と併せて沖縄戦研究の定説として教科書に記述されてきた。この検定結果は沖縄戦の実相をゆがめ、戦争の本質を覆い隠すもので、沖縄はおろか、日本全国の子供たちにこのような教科書が渡ることを許すことはできない。
 ついては、今回の検定結果に抗議を示すとともに、次の事項について実現を図られたい。

一、さきの家永教科書裁判判決並びに沖縄戦研究の成果を踏まえ、今回の検定結果の修正指示を撤回し、申請時の文章に戻すこと。

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