請願

 

第165回国会 請願の要旨

新件番号 958 件名 高校・大学生、青年の雇用と働くルールに関する請願
要旨  青年の雇用と労働をめぐる状況は、複雑かつ深刻である。高校・大学などの新規学卒者の求人倍率は対前年比で改善されてきてはいるが、求人・採用の中に非正規雇用が急増し、地域間格差も激しくなっている。また、低賃金、休日出勤・サービス残業など長時間過密労働とあいまって、社会的に自立できない若者の増大、貧困と格差の拡大、一企業の技術の伝承のみならず日本の産業、日本の未来にかかわる重大な社会問題になっている。
 ついては、青年の正規雇用と働くルールを保障し日本の未来を明るくするため、次の事項について実現を図られたい。

一、青年に仕事を
 1 派遣・請負ではなく青年の正規雇用を拡大すること。
  (一)政府は、大企業が青年の雇用枠を設けるなど、正規雇用を拡大する施策を講じること。
  (二)中小企業の雇用確保の条件整備を図り、青年の雇用を増やす施策を講じること。
  (三)政府・自治体は、介護・医療・防災・教育など人手が求められている公務・公共業務で、青年を正規雇用すること。
 2 学卒未就職者の就職を支援すること。
  (一)学卒未就職者を公共職業安定所で登録し、個別に就職を支援し、求職期間中は求職活動手当を支給すること。
  (二)学卒未就職者向けの職業訓練枠を抜本的に拡大し、訓練中は手当を支給すること。
 3 大学生が、学業と就職活動が両立できるように、就職ルールを改めてつくること。
二、働くルールの確立を
 1 アルバイト・パート、派遣請負など非正規労働者の労働条件を改善すること。
  (一)非正規労働者の労働条件を正規労働者の水準に引き上げ、均等待遇を実現すること。
  (二)低所得の青年が自立できるように、最低賃金を引き上げること。
  (三)非正規労働者を健保・年金・雇用保険など社会保険への加入を促進すること。
 2 サービス残業の根絶など、人間らしく働くルールを守ること。
 3 青年が健康で文化的な生活が送れるように、長時間労働を規制し有給休暇を保障するなど職場環境を整備すること。
 4 採用時の女性差別をなくし出産・育児に伴う不利益扱いを禁止するなど、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法の趣旨を徹底すること。

一覧に戻る