請願

 

第165回国会 請願の要旨

新件番号 3 件名 格差拡大の構造改革の転換、安全・安心な社会の実現に関する請願
要旨  これまでの構造改革で、医療、年金や介護などで給付が切り下げられ、受益者負担が押し付けられた。また、国や自治体の業務の民間委託が進められ、国民負担増の一因となっている。こうしたことにより、所得再配分の機能が弱体化し、所得、地域による格差が拡大している。大企業の経済活動の自由を拡大する規制緩和で、運送事業での事故の多発に見られるように安全が損なわれ、労働法制の相次ぐ緩和・改正で雇用や働くルールが破壊されている。このように、雇用や暮らし、将来の不安が増し、安全と安心が脅かされている。官から民への公共サービスの商品化や、国から地方へと財源保障も不十分なまま実施事務の自治体への押し付けをこれ以上続けることは、国民生活のセーフティネットの破壊になる。命と暮らしを守り、安全・安心な社会を確立することは国の責任である。空前の利益を上げている大企業に応分の負担を求め、社会的責任を果たさせる制度見直しは国でなければできない。
 ついては、次の措置を採られたい。

一、国民生活の格差を拡大する構造改革は転換し、国の責任でナショナルミニマムの維持・改善を図ること。
二、市場化テストや規制改革など公共サービス商品化の施策は中止すること。
三、教育や医療など、国民の暮らしと命を支える行政サービスを地方自治体に押し付けず、財源や態勢の整備・拡充に国の責任を発揮すること。
四、雇用や社会保障、地域経済の安定のために、大企業が社会的責任を果たすよう国の施策を強めること。

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