請願

 

第164回国会 請願の要旨

新件番号 1535 件名 国民の安全と安心、暮らしと権利を守る公務・公共サービスの充実に関する請願
要旨  構造改革によって、地域間の格差、所得の格差が拡大し、国民生活に深刻な問題をもたらしている。また規制緩和・民間開放により、JR福知山線脱線事故、耐震強度偽装問題など、国民の生命と財産を脅かす事故、事件が相次いでいる。政府に求められることは、格差を是正して国民が等しく公務・公共サービスを受けられるように改善すること、社会保障を充実すること、大企業の経済活動に対する適正な規制によって国民の安全・安心を保障すること、住民福祉を増進させる自治体の取組を財政的に保障することである。しかし政府は「行政改革推進法案」によって公務・公共サービスを縮小しようとしている。また、「市場化テスト法案」は、公務・公共サービスを大企業のもうけの対象にし、地方自治の原則に反して自治体にも市場化テストを押し付け、職員には解雇と不安定雇用を強いるものである。しかも「市場化テスト法案」では、住民票写し、戸籍謄本、納税証明書の発行等の窓口業務を民間企業等が行えるように特例を設けている。個人情報を扱う自治体窓口業務の規制緩和・民間開放は、個人情報の保護にも反する。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、格差社会を拡大する構造改革を見直し、国と自治体の責任で、国民の安全・安心、暮らしと権利を守る公務・公共サービスを充実すること。
二、公務・公共サービスをもうけの対象に変え、国民に対する国と自治体の責任を後退させる市場化テスト制度を法制化しないこと。
三、住民票写し等の交付にかかわる自治体窓口業務は、個人情報保護の立場から、民間企業等が参入する市場化テストの対象としないこと。

一覧に戻る