請願

 

第162回国会 請願の要旨

新件番号 2406 件名 障害者に大幅な負担増を強いる障害者自立支援法の制定反対に関する請願
要旨  政府は第一六二回国会に「障害者自立支援法案」を提出した。法案は、所得に応じて負担(応能負担)していた障害児の福祉・医療サービスを原則一割の定率負担(応益負担)にし、施設サービスでは、利用料以外に、食費・水光熱費・居室費(ホテルコスト)も負担を求めている。支援どころか、障害児者とその家族に障害が重いほど負担増を強いるものであり、死活問題である。提案理由に他法との均衡を挙げているが、医療保険や介護保険が受益者負担を原則としていることから、受診・受給抑制や生活・健康破壊をもたらしている。悪い方に合わせるのではなく、他制度こそ見直すべきである。障害児者・高齢者も含めて、社会福祉制度の根幹にかかわる応益制度の導入による大幅な自己負担増に反対し、こうした制度を前提とした「今後の障害保健福祉施策について(改革のグランドデザイン案)」(厚生労働省)は、拙速な議論でなく、国民の負担と給付の在り方を含め、慎重な議論を行うことを求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、障害児者の負担を大幅に引き上げる、福祉・医療サービスの利用料・一律一割負担を導入しないこと。
二、育成医療制度、更生医療制度、精神通院公費制度を現行のまま維持・継承し、負担増を行わないこと。
三、「今後の障害保健福祉施策について」(いわゆるグランドデザイン)策定に当たっては、障害者の声をきちんと聴き、慎重に議論すること。

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