請願

 

第162回国会 請願の要旨

新件番号 2348 件名 すべての子供たちへ行き届いた教育を進め、心の通う学校をつくることに関する請願
要旨  学校と子供をめぐる課題が指摘されて久しいが、新教育課程や教育改革と称される諸政策はそれらを解決するどころか、学校現場に多忙化と混乱を生み、教育を困難なものにしている。また、経済不況の下で保護者の教育費負担は重く、就修学が困難な生徒も少なくない。しかし、国は財政危機を理由に義務教育費国庫負担制度の見直しを検討しており、実施されれば、地方の財政負担は一層大きくなり、教育の地域間格差の広がりと教育条件の低下が懸念される。憲法・教育基本法・子どもの権利条約に基づいた、安心して学べる学校や学ぶ喜びと希望をはぐくむ教育を実現するための教育条件整備を進めることが緊急に求められている。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、行き届いた教育を進めるために、教育予算を増やすこと。
二、教育水準の地域格差を生じさせないために、義務教育費国庫負担制度を堅持すること。
三、行き届いた教育のために、国の責任で小中高の三〇人以下学級と教職員の定数増を実現すること。私学で三〇人学級を行うための特別助成を実施すること。
四、私学助成の国庫補助制度を堅持し、私学助成を大幅に増額すること。特に、経常費二分の一助成を実現すること。また、授業料直接助成、施設助成を実施すること。
五、公立・私立の児童・生徒への就学援助・授業料減免制度、奨学金制度などを充実すること。教育費減税を始め、教育費の父母負担を軽減する措置を行うこと。
六、障害児学級・学校をなくすのではなく、必要な障害児学級・学校を増設すること。障害児学校の担任を減らすのではなく、通常学級に在籍する障害児等の教育条件を整備すること。

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