請願

 

第162回国会 請願の要旨

新件番号 439 件名 年金制度を土台から壊す年金改悪、最低保障年金制度の創設に関する請願
要旨  政府の年金改悪は、保険料の引上げと給付水準の引下げを、今後、国会審議なしで自動的に行う仕組みに変える大改悪である。二〇一七年度まで毎年連続して保険料を引上げ、給付水準は、二〇二三年度には実質で一五%程度下がるという改悪に、国民の圧倒的多数が不安を感じ、反対している。政府は、現役世代の手取り収入の五〇%以上の給付水準を保証するとしているが、実際に対象となるのはごく少数の世帯であり、共働きや単身者の給付水準は標準世帯の三~四割台に過ぎない。また、給付減が、国民年金や障害者年金の受給者など、年金額の低い人にまで一律に及ぶことは一層重大である。この改悪が強行されれば(一)払えない人が増え、空洞化をひどくする(二)国民の生存権を侵害することになり年金制度は土台から壊されてしまう。今必要なのは、すべての国民の安心であって、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という、憲法第二五条の土台に立った社会保障制度としての年金制度をつくることである。当面、国民年金・厚生年金・共済年金の共通の土台(一階部分)として、全額国庫負担による一定額の最低保障額を設定し、その上に、掛金に応じて給付を上乗せする最低保障年金制度をつくることを求める。この財源は、消費税増税ではなく、公共事業費や軍事費などの無駄を削るとともに、大企業や高額所得者に応分の負担を求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、保険料の引上げ・給付の引下げなど、年金改悪を行わないこと。
二、最低保障年金制度を創設し、今も将来も安心できる年金制度をつくること。

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