請願

 

第159回国会 請願の要旨

新件番号 3649 件名 高齢者の施設づくりに関する請願
要旨  住み慣れた街中にだれもが利用したくなる高齢者の施設が、ポストの数ほど作られることを求める。介護保険制度が実施されてから今日までの経過を見ても、ますます切実さを増してきた。二〇〇五年には介護保険制度の見直しもある。
 ついては、次の措置を採られたい。

一、高齢者の施設建設並びに運営については、国に責務があることを明確にするとともに、「ゴールドプラン二一」の早期達成はもとより、引き続き計画目標を質・量ともに引き上げ、その実施を図ること。
二、非営利団体が各種施設を建設するため、用地の確保に関して、国庫補助制度の創設、公共用地の提供など特別の措置を採ること。
三、施設建設費についての国庫負担率(現行五割)は、引き下げるのでなく、大幅に引き上げること。
四、特別養護老人ホームの制度保持と改善に関して
 1 特養ホーム経営への営利企業の参入は、いかなる条件の下でも認めないこと。
 2 特養ホームの入所者が入院した場合、施設運営に支障がないよう必要な財政措置を講じること。
 3 全室個室化を図り、そのための改造費用についても助成すること。低所得利用者から、ホテルコストを取らないこと。
 4 職員定数を大幅に増やし、夜間体制を充足させること。個室化、ユニットケア方式の採用、小規模特養の実施など、ケアの細分化に対応した職員の加配措置を採ること。
 5 医師、看護師の常駐若しくは、常時派遣の態勢を採り、そのための人件費を補助すること。
 6 後記の五及び六にある小規模施設へのバックアップ機能を備えるものに特別助成すること。
五、グループホーム、グループハウス等の制度改善に関して
 1 痴呆(ちほう)対応型共同生活介護事業(痴呆性高齢者グループホーム)については、設置目標を大幅に引き上げるとともに、抜本的に人員配置基準を高めるなど、重度者を積極的に受け入れること。
 2 高齢者グループリビング事業(グループハウス)の助成措置は、年間事業費(運営費)とすること。
 3 2に係る建設費用及び、1、2に係る民間住宅の買上げ、借上げに要する費用について助成措置を採ること。
 4 高齢者生活福祉センター運営事業については、夜間の職員配置を行うなど虚弱・痴呆対応も可能な措置を採ること。
六、宅老所等の在宅型施設への助成制度導入に関して
 1 初期から終期までの連続ケアが可能な小規模・多機能型ホームの実態と在り方について、綿密に検証すること。
 2 実情に即した助成措置を講じている自治体に対しては、その自主性を尊重するとともに、成果が集約できるよう督励すること。
 3 在宅を支援する多機能施設にあっては、用地確保、建設費用、運営費などを助成し、空き家を活用するものについては、家屋の買上げ、借上げ、またその改造に要する費用などを助成すること。
七、施設などの透明性の保持、質的向上を図るため、市民の代表を加えた第三者評価機関を設置し、利用者など関係者に評価を開示するとともに、是正すべき点は施設に対して是正勧告を行うこと。

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