請願

 

第159回国会 請願の要旨

新件番号 2571 件名 年金制度の抜本改革なき給付削減・負担増の撤回、国民的議論の実施に関する請願
要旨  国民の年金不信が高まる中で、国民年金の空洞化が進行し、国民皆年金制度が崩壊の危機に瀕(ひん)している。しかし、政府の年金改正案は、国民年金の抜本改革を何ら示さず、厚生年金の保険料を一八・三%まで引き上げ、逆に給付水準は現役年収の五〇%まで大幅に削減するという、単なる数字合わせの内容でしかない。しかも、国庫負担割合の二分の一への引上げや、パート労働者等への厚生年金の適用拡大、第三号被保険者制度の改革なども、先送りされている。政府案では、保険料の上限固定、給付水準五〇%維持を図るとしているが、空洞化や少子化の一層の進行によって、更なる給付削減と負担増は不可避である。これでは、年金不信が一層高まり、制度の存続すら危ぶまれる。特に、国庫負担二分の一への引上げの先送りは、国民に対する約束違反である。しかも、その財源として、所得税の定率減税の廃止が実施されれば、保険料アップに加え、大幅な負担増となり、景気への悪影響は必至である。政府は、抜本改革なき給付削減・負担増を撤回し、抜本改革に向けた国民的論議を尽くすべきである。
 ついては、次の措置を採られたい。

一、政府は、抜本改革なき給付削減と保険料アップを撤回すること。
二、抜本改革に向け、以下の実現を図ること。
 1 基礎年金の税方式などの抜本改革に向け、国庫負担の二分の一への引上げを早急に実現すること。
 2 パート労働者や失業中の労働者などの厚生年金の適用拡大を図ること。

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