請願

 

第156回国会 請願の要旨

新件番号 1762 件名 有事関連三法案の廃案に関する請願
要旨  有事法制は何よりも軍事が優先され、結果的に人間の安全や命が後回しにされることを、公然と法律で認めてしまうものである。現在、私たちの国は自由主義経済の競争の下で、末期的とも言える企業体質の荒廃ぶりを目の当たりにしている。営利・効率第一主義の企業倫理は企業内にとどまらず、広く深く社会一般や家庭にまでも浸透している。そのことが種々の社会問題の原因の一端を担っていないと、否定できない。その上に有事法制による軍事最優先の環境がかぶされば、なお一層人間を軽視する風潮が深刻化すると憂慮される。また戦後、日米関係の中で関係者により研究されてきた、米軍支援の色濃い法制案であることも見逃せない。二○○一年九月一一日の同時多発テロ以来、米国は国家としてテロ行為を行ったわけではないアフガニスタンに数種類のハイテク新型爆弾を投下し続け、テロとは何の関係もない多くの市民の命を奪ってきた。これは国連憲章も国際法も無視した無法行為である。さらにブッシュ政権は、イラン・イラク・北朝鮮を「悪の枢軸」と決め付け、イラク・ソマリア・フィリピンへと戦火の拡大を目指している。そのような米国に軍事支援をすることは、日本もまた無数の人々の命を奪う加害者になることであり同盟国としてテロの標的になることでもある。戦争に反対するのは、あらゆる残虐非道な非人間的行為が、戦争においてなされるからである。このような事態を招く有事法制の立法化に強く反対する。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、有事関連三法案を廃案にすること。

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