請願

 

第155回国会 請願の要旨

新件番号 841 件名 三十人学級の実現、教育予算増、教育条件整備に関する請願
要旨  完全学校五日制がスタートしたが、子供たちはゆとりのない学校生活を強いられている。三割削減されたはずの学習内容も実質的には七%の削減にとどまり、小学校での六校時目の授業も増えてゆとりがなくなったという声が子供たちや父母・教師からも聞かれる。また、現在行われている義務教育第七次・高校第六次定数改善による特定教科による少人数授業では、どの子にも真の基礎学力を保障するものにはならない。現在二四都道県二政令指定都市で少人数学級が実施又は予定されているが、その財源は地方自治体任せのため、自治体の財政力によって実施が左右される状況が続いている。教育の機会均等を求めている教育基本法や義務教育費国庫負担法に照らしても改善されなければならない。子供たちに豊かでゆとりと潤いのある教育の保障が求められているときに、先進諸国では例を見ない四○人学級を始めとする貧困な教育環境は、教育の目的である「人格の完成」を妨げることになる。教育基本法第一○条は教育行政に対して「教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立」を求めている。二一世紀を担う子供たちや日本の未来のために、三○人学級実現、教育予算の増額と教育条件の整備を強く求める。
 ついては、次の措置を採られたい。

一、行き届いた教育を進めるために、国の責任で小中高校の三○人以下学級を早期に実現すること。複式学級を解消すること。
二、教育予算増で、教育費の父母負担を軽減すること。
三、義務教育費の国庫負担制度を堅持・拡充すること。
四、長期不況下の子供の就学を保障するため、公立・私立の児童・生徒への授業料減免制度や奨学金制度等の充実を図ること。
五、私学助成の国庫補助制度を守り、私学助成を大幅に増額すること。

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