請願

 

第154回国会 請願の要旨

新件番号 2733 件名 川辺川ダム建設事業における本体工事着工の実現に関する請願
要旨  川辺川ダム建設事業は大水害を契機に流域市町村及び熊本県の強い要望により計画された最重要プロジェクトである。現在、水没地域の新たな生活の場となる代替地における公共施設の建設を始め、水没地域に当たる住民の移転も本格化しており、ダム所在地となる五木、相良両村では新たなる村づくりが始まるとともに、その他の流域市町村においてもダム建設を前提とした各種の地域づくりが進められている。一方、一部の自然保護団体等が本事業に対し、環境影響評価法に基づく環境影響評価(環境アセスメント)の実施を求めている。しかし、川辺川ダムによる自然環境への影響については、環境調査等の継続的な実施や、環境巡視員制度を始め専門家の意見を取り入れた環境保全への取組など、自然との共生に最大限の配慮が図られている。さらに、地域住民に対する事業説明会の開催などにより、様々な意見を聴取しながら事業は展開されている。このように、実質的には環境影響評価法に基づく環境アセスメントと同等の調査が実施されている。同事業が遅滞することになれば、水没地区住民の生活再建に重大な支障を来すとともに、流域の将来ビジョンまで喪失することにもなりかねない。
 ついては、水害から解放された安全な生活を実現するため、川辺川ダムの本体工事着工の実現について特段の配慮をされたい。 

   理由
 川辺川ダムは流域住民の生命及び財産を守るとともに、地域の基幹産業である農業の生産力向上による経営安定化や観光産業などの発展に欠かせない。住民は川辺川ダム建設事業における本体工事着工の実現及び事業の強力な実施を求めるものである。

一覧に戻る