請願

 

第154回国会 請願の要旨

新件番号 2408 件名 患者負担増反対、医療制度の抜本改革の実現等に関する請願
要旨  昨年十一月に政府・与党合意による医療制度改革大綱が公表されたが、その内容は医療制度改革の焦点である諸問題を回避し、医療保険の赤字負担や国の社会保障費の削減を被保険者や患者に一方的に押し付けるものとなっている。被用者保険の健保本人負担は平成九年に二割に引き上げられたばかりであるが、大綱では健保の患者負担をすべて三割としている上、退職者医療制度については廃止されたも同然となる。また、保険料及び高額医療費の自己負担限度額の引上げも計画されている。このような負担増は国民生活を圧迫するものであり、受診抑制が進むことにもなるため撤回すべきである。老人保健についても患者負担を定率負担とすることとしているが、現行に比べて大幅な負担増となる。さらに、平成九年の自民党・社民党・さきがけによる連立政権当時、医療制度の抜本改革として、診療報酬体系、薬価基準、高齢者医療制度及び医療提供体制の四項目の見直しについて平成十二年度までの実現が公約されたが、今回の大綱では、抜本改革の公約はほとんど実現されていない。
 ついては、安心で信頼できる医療制度を確立するため、次の事項について実現を図られたい。

一、被保険者及び患者に対する負担増を行わないこと。
二、高齢者医療制度の対象を現行どおり七十歳以上とするとともに、公費負担率を五割とすること。
三、懸案となっている医療制度改革の諸事項を実現し、安心と信頼の医療制度を確立すること。
四、法令中の「老人」の名称を社会的共通用語である「高齢者」に改めること。

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