請願

 

第154回国会 請願の要旨

新件番号 807 件名 国立病院及び国立療養所の充実強化に関する請願
要旨  国立病院及び国立療養所は、地域の一般医療を担いながら、高度先駆的医療、救急医療、結核などの専門医療、過疎地・離島・辺地における医療など、不採算医療を中心に運営されているが、他の公的医療機関と比較して、医師・看護師を始めとする職員の配置数が少ない。国立療養所の八割においては医療法などで規定されている医師配置基準(標準数)を満たしておらず、療養所の外来看護師や夜勤体制における看護師の配置数も不十分である。また、医療機器の取扱い・管理・保守・点検のための専門技術者(臨床工学技士)が配置されている病院は一割程度にすぎない。医療事故が社会問題となっている中、患者・国民に安全で安心できる医療を提供するため、国立病院及び国立療養所の医療従事者の大幅な増員が緊急に求められている。このような中、政府は、国立病院及び国立療養所の地域における一般医療をやめ、政策医療への対応に特化させるとともに、大部分を統廃合・経営移譲又は独立行政法人化しようとしている。
 ついては、いつでもどこでも安心して医療を受けられるよう、国立病院及び国立療養所を住民要求に基づき、国の責任により充実・強化するため、次の措置を採られたい。

一、国立病院及び国立療養所がそれぞれの地域で担っている一般医療を継続させるとともに、国の政策医療ネットワークを住民の医療要求に基づいて充実させること。
二、国民の医療や地域医療の低下につながる国立病院及び国立療養所の廃止・民営化・独立行政法人化を中止し、国の責任により整備・拡充すること。
三、患者の安全・安心のため、医師・看護師を始めとする医療従事者を大幅に増員し、国立病院及び国立療養所の診療・看護体制及び患者サービスの向上を図ること。

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