請願

 

第154回国会 請願の要旨

新件番号 431 件名 保護者の負担軽減及び教育条件の改善を目的とする私学助成の拡充に関する請願
要旨  少子化の中、幼児教育を含む私学に対する国の助成は重要である。私立高校の生徒は全高校生の約三割に達しているが、授業料は公立高校の三・二倍となっており、学級編制についても公立高校が平成五年度から四十人学級に移行しているにもかかわらず、私立高校においては、いまだ実施が不十分である。また、私立高校の教員数は公立の教員定数に比べ、全国平均で約二十五%下回っている。教員構成も講師が多く、専任教員の増員が求められている。一方、専修学校専門課程(専門学校)に対する国の経常費助成は現在行われておらず、多様な進路の保障、公平な国費の配分の上からも経常費助成制度の新設が望まれている。また、私立大学における教育研究の充実は、高度な教育研究体制を確立する上で極めて重要であるが、学生一人当たりの教育費の国費負担額は国立大学の九分の一であることから、国による助成の拡充は優先的に講ずべき施策となっている。
 ついては、豊かな私学教育を実現するため、次の措置を採られたい。

一、私立学校の保護者負担を軽減するとともに、教育条件改善のため、私学助成を拡充すること。
 1 私立高等学校における教育条件の維持向上及び学費負担の軽減に資するため、私立高等学校等経常費助成費補助の改善充実の措置を講ずること。
 2 私立高等学校における教育条件の維持向上を図るとともに、公私間格差を是正するため、次の補助を拡充すること。
  (一)きめ細かな学習指導を可能にする少人数授業編成推進のための補助
  (二)専任教諭の配置率向上など標準的な教職員数を確保するための補助
 3 私立大学・大学院等教育研究装置施設整備費補助、私立大学等研究設備等整備費補助、私立高等学校等施設高機能化整備費補助、私立学校施設高度化推進事業補助等の一層の拡充を図ること。
 4 過疎地域の私立高校に対する特別助成を継続するとともに、拡充を図ること。
 5 保護者の家計の急変に伴う授業料の減免事業の臨時特別経費補助を当分の間、継続すること。
 6 私立大学における教育研究のより一層の充実及び学費負担の軽減に資するため、私立学校振興助成法の趣旨に基づき、経常的経費の二分の一補助の達成に向けて経常的経費補助を拡充すること。
 7 私立幼稚園における「チーム保育」導入を始めとする少人数保育の促進のための補助を拡充すること。
 8 私立専修学校教育の振興を図るため、情報処理関係設備及び教育装置整備費補助を拡充すること。

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