請願

 

第154回国会 請願の要旨

新件番号 339 件名 日本育英会の奨学金制度の充実に関する請願
要旨  学費や生活費の負担が重くなっている中、奨学金制度の拡充は切実であり、長引く不況の下で失業や企業の倒産などにより進学を断念せざるを得ないなどの事態が広がっていることから、奨学金制度の充実はますます重要となっている。現在、我が国の奨学金制度は原則として返還が必要である上、有利子貸与の比率が高まっているが、有利子貸与制の奨学金では多額の借金を背負うこととなり、就職難ともあいまって学ぶ意欲のある学生に将来の負担を強いることになる。学ぶ意欲のある学生に勉学条件を保障することは、社会の発展にもつながるものであり、無利子奨学金制度の抜本的な拡充や欧米のような給付制奨学金制度の導入が求められている。このような中、政府は日本育英会の「無利子奨学生」を減らし、有利子奨学金制度を国民生活金融公庫の教育ローンに統合するとともに、奨学金予算を大幅に削減する方針を示している。しかし、教育ローンは有利子奨学金より更に高利であり、収益を目的とする金融商品であることから、収益を目的としない奨学金制度とは根本的に性格が異なるものである。これは学生の学習意欲を阻み、奨学金制度の理念をないがしろにするものにほかならない。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、日本育英会奨学金制度を充実させること。

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