請願

 

第154回国会 請願の内閣処理経過

件名 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願
新件番号 1148 所管省庁 厚生労働省 内閣処理経過受領年月日 H14.11.27
処理要領 一 身体障害者の介護については、身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)に基づき、必要な施設サービス及び在宅サービスの提供を行っているほか、介護保険法(平成九年法律第百二十三号)に基づき、六十五歳以上の要介護状態又は要支援状態にある者及び四十歳以上六十五歳未満の老化に起因する疾病により要介護状態又は要支援状態にある者に対して、必要な介護サービスを提供している。
 今後とも、障害者プラン及びゴールドプラン二十一に基づき、これらの施策を進めることにより、介護サービスの適切な提供が図られるよう努めてまいりたい。
二 透析患者の重症化及び障害の重複化に対する医療面の対策としては、厚生労働科学研究である効果的医療技術の確立推進臨床研究事業により、腎疾患に関する研究に対して助成を行うとともに、特定疾患対策研究事業により、腎疾患のうち難治性や希少性がある特定の疾患に係る研究に対して助成を行う等、効果的な治療の在り方等に関する研究を進めているところである。
 また、腎疾患による腎臓の機能の障害を有する者で介護を必要とするものを含め、介護を必要とする者に対しては、一で述べたとおり、身体障害者福祉法及び介護保険法に基づき、必要な介護サービスを提供しているところであり、今後とも障害者プラン及びゴールドプラン二十一に基づき、介護サービスに係る基盤の整備を推進してまいりたい。
三 腎疾患による腎臓の機能の障害を有する者のうち、重度の身体上の障害のため日常生活を営む上で支障がある身体障害者については、身体障害者居宅介護等事業により、通院の際の介助サービスが提供されているところである。
 身体障害者訪問介護員を含む訪問介護員については、障害者プラン等において、整備目標を設定し、計画的に増員を図っており、今後とも、目標の達成に向けて、積極的に取り組んでまいりたい。
四 急速な少子高齢化の進展の中で、保健医療サービス及び福祉サービスの担い手となる看護師、訪問介護員等の人材確保は極めて重要な課題であり、看護師等の人材確保の促進に関する法律(平成四年法律第八十六号)及び社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)に基づき、資質の向上、養成力の強化、就業の促進、処遇の充実、離職の防止等総合的な対策を推進しているところである。
 看護師等については、平成十四年度において、引き続き、院内保育施設及び看護師等養成所の運営並びに都道府県が行う看護師等修学資金の貸与事業及び都道府県が行う看護職員の確保が困難な医療機関を対象とする就労確保に関する調査、相談等の総合的な支援事業に対する国庫補助を行っているところである。
 また、訪問介護員についても、平成十四年度において、引き続き、資質向上や離島等での人材確保の観点から、国庫補助を行っているところである。
五 臓器の移植に関する法律(平成九年法律第百四号)において、地方公共団体は、移植医療について国民の理解を深めるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない旨規定されていることを受け、各都道府県においては、都道府県自体が都道府県臓器移植連絡調整者(以下「都道府県コーディネーター」という。)を採用し、又は都道府県コーディネーターを採用する腎バンク、病院等に対して助成を行っているところである。このため、都道府県コーディネーターの増員については、各都道府県において検討されるべきものであり、また個々のコーディネーターの就業条件等その身分に係る取扱いについては、各都道府県、腎バンクの設置、病院の開設者等において決定されるものであると考えている。
 なお、政府としては、都道府県コーディネーターには、移植医療を含めた医学的知識や法制度等について一定以上の理解や知識が求められるものであると認識しており、このため、その質を担保する観点から、医療有資格者等であって社団法人日本臓器移植ネットワークの実施する試験に合格した者であること等、その採用に当たって求められる基準を示すとともに、都道府県コーディネーターの設置に要する費用の一部について国庫補助を行っているところである。

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