議案情報

令和元年5月17日現在 

第198回国会(常会)

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議案審議情報

件名 中央北極海における規制されていない公海漁業を防止するための協定の締結について承認を求めるの件
種別 条約
提出回次 198回 提出番号 3

 

提出日 平成31年2月22日
衆議院から受領/提出日 平成31年4月23日
衆議院へ送付/提出日  
先議区分 衆先議
継続区分  

 

参議院委員会等経過
本付託日 令和元年5月13日
付託委員会等 外交防衛委員会
議決日 令和元年5月16日
議決・継続結果 承認

 

参議院本会議経過
議決日 令和元年5月17日
議決 承認
採決態様 全会一致
採決方法 押しボタン(中央北極海における規制されていない公海漁業を防止するための協定の締結について承認を求めるの件の投票結果はこちら)

 

衆議院委員会等経過
本付託日 平成31年4月11日
付託委員会等 外務委員会
議決日 平成31年4月17日
議決・継続結果 承認

 

衆議院本会議経過
議決日 平成31年4月23日
議決 承認
採決態様 全会一致
採決方法 異議の有無

 

議案要旨
(外交防衛委員会)
中央北極海における規制されていない公海漁業を防止するための協定の締結について承認を求めるの件(閣条第三号)(衆議院送付)要旨
中央北極海の公海水域において、近年、氷の範囲の減少に伴い将来的に漁獲が行われ得る水域が拡大していることから、海洋生態系を保護し、並びに魚類資源の保存及び持続可能な利用を確保するため、同水域において規制されていない漁獲を防止する必要性が国際的に認識されるようになった。この協定は、同水域における漁獲に対する予防的な保存管理措置の適用等について定めるものであり、我が国、カナダ、中国、デンマーク、アイスランド、韓国、ノルウェー、ロシア、米国及び欧州連合の間で、二〇一八年(平成三十年)十月にイルリサット(デンマーク)において作成された。
 この協定は、前文、本文十五箇条及び末文から成り、主な内容は次のとおりである。
一、この協定の適用上、「協定水域」とは、カナダ、デンマーク(グリーンランド)、ノルウェー、ロシア及び米国が漁業管轄権を行使する水域によって囲まれている中央北極海の単一の公海水域をいう。
二、この協定は、健全な海洋生態系を保護し、並びに魚類資源の保存及び持続可能な利用を確保するための長期的な戦略の一部として、予防的な保存管理措置の適用を通じて中央北極海の公海水域における規制されていない漁獲を防止することを目的とする。
三、各締約国は、自国の旗を掲げる権利を有する船舶に対し、地域的な漁業管理のための機関等によって採択される保存管理措置又は締約国会合において締約国が将来定めることがある暫定的な保存管理措置に基づいてのみ協定水域において商業的漁獲を行うことを許可する。また、締約国は、自国の旗を掲げる権利を有する船舶に対し、締約国会合において締約国が定める保存管理措置に基づいてのみ協定水域において試験的漁獲を行うことを許可することができる。
四、締約国が、科学的活動における協力を円滑にすること、この協定の効力発生から二年以内に科学的調査及び監視に関する共同計画を作成すること、当該共同計画の発展、調整及び実施を指導すること、共同の科学的会合を行うこと等について規定している。
五、締約国が、原則として二年に一回会合し、当該会合において、この協定の実施状況及びこの協定の有効期間に関する問題を検討すること、全ての入手可能な科学的情報を検討すること、協定水域における漁獲を管理する地域的な漁業管理のための機関を設立するための交渉等を開始するかどうかを決定すること、当該交渉等が開始され、締約国が魚類資源の持続可能性を確保するための仕組みに合意した後、協定水域における魚類資源に関する追加の又は異なる暫定的な保存管理措置を定めるかどうかを決定すること、この協定の効力発生から三年以内に協定水域における試験的漁獲のための保存管理措置を定めること等について規定している。また、締約国は、この協定の実施を促進するため、北極の先住民を含む北極の社会の代表者が参加することが可能な委員会又は類似の団体を設置することができる。
六、この協定は、交渉参加十箇国・機関によるこの協定の批准書、受諾書及び承認書並びにこの協定への加入書の全てを寄託者が受領した日の後三十日で効力を生ずる。
七、この協定が、その効力発生の後最初の十六年間効力を有すること、当該最初の期間の満了の後は原則として順次五年の延長期間中効力を有すること等について規定している。
八、この協定のいかなる規定も、海洋法に関する国際連合条約等に反映されている国際法の関連する規定に基づく締約国の権利、管轄権及び義務に影響を及ぼすものではないこと等について規定している。
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