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参議院本会議決議本文

第94回国会

昭和56年6月5日 
参議院本会議 

国際障害者年に当たり、障害者の「完全参加と平等」の実現を図る決議

 国際連合は、障害者の権利宣言の趣旨に基づき、本年を国際障害者年とすることを宣言し、世界で四億五千万人といわれる障害者の「完全参加と平等」の実現を目指して、集中的な行動を行う年と決定している。
 現在、我が国においては、四百万人を超える障害者が、社会の各分野において日々自立への努力を重ねているが、なお障害者の社会参加を阻む幾多の障害も存在する。
 よつて政府は、障害者の置かれているこのような現状を打破するため、次の事項について、全力を尽くすべきである。
一、障害者対策については、中央、地方を通じ「長期行動計画」の策定に努めるとともに、障害者に関する現行法制及び諸制度の改善に努力すること。
二、障害者が公共建築物や交通機関等を利用しやすくするため、所要の改善を図ること。
三、働くことの困難な重度障害者の所得保障対策を初めとする各般の福祉対策の確立に努めること。
四、障害者の能力を生かし、社会の進展に参加し、寄与することができるよう、雇用対策を初めとする働く場の確保について、特段の努力を行うこと。
五、医療から職業訓練まで一貫したリハビリテーション体制の整備に努めるとともに、専門職員の養成確保を図るよう努めること。
六、精神障害者の社会復帰を促進するための施策の充実に努めること。
七、広範多岐にわたる障害者対策の総合的な推進体制を整備する等、所要の措置について配慮すること。
 本院は、こうした政府の努力がより大きな成果を挙げるよう、国民各層の理解と協力をあわせて求めるものである。
 右決議する。