第43回国会
昭和38年6月19日
参議院本会議
梅雨前線の活動によつて本年四月下旬から降りはじめた稀有の長雨のため、西日本一帯にわたり農作物は未曾有の被害をこうむり、麦類のごときは、実に明治以来の凶作であるとさえいわれ、更に五月下旬の関東地方における突風及び降ひよう等による各種農作物等の被害またはなはだしく、被災農家の苦難は言語に絶し、国民生活の安定に重大な影響を招くことを憂慮するものである。
事態の重大性にかんがみ、政府は、すみやかに被害の実態を明らかにし、これに即応して激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律その他既定の諸法律の施行に万全を期するはもちろん、新たに必要な立法措置を講じ、被災者の営農の再建及び生計の安定、今後の米、果樹、なたね、そ菜、飼料等農産物の生産、供給の確保及び地方財政の援助等万般の事項にわたり、財政的、資金的及び資材的諸措置に遺憾なきを期すべきである。
右決議する。