第5回(特別)国会
昭和24年4月26日
参議院本会議
終戦以来今日まで連合国の積極的な厚意により六百余万の引揚が実施せられたことは、全國民の深く感謝するところである。
しかし、今なお四十数万同胞が国外に残留を余儀なくされている。昨年は、五月六日ソ連地区から引揚第一船の入港をみた。しかるに本年は、まだ引揚再開の予報さえなく、その引揚如何は全国民の悲痛極りない関心事である。
この際、われわれは、更に一段の努力と施策をなすことを決意する。政府は、本年度帰還完了を必ず実現するよう緊急に有効な措置をなすとともに、残留者、留守家族に対し、万全の策を採るべきである。
右決議する。