質問主意書

第213回国会(常会)

答弁書

内閣参質二一三第一○五号
  令和六年四月十九日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員須藤元気君提出JASM第二工場の住所に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員須藤元気君提出JASM第二工場の住所に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねについては、先の答弁書(令和六年三月二十九日内閣参質二一三第七六号)三についてでお答えしたとおり、Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited以下「TSMC」という。)及びJapan Advanced Semiconductor Manufacturing株式会社(以下「JASM」という。)が特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律(令和二年法律第三十七号。以下「法」という。)第十一条第一項に規定する特定半導体生産施設整備等計画(以下「特定半導体生産施設整備等計画」という。)に基づき事業を進めるに当たっては、TSMC及びJASMは法の規定を遵守する必要があり、政府とTSMC及びJASMとの間で契約を締結することは想定されていないことから、JASMが御指摘の「第二工場」において「本計画」に係る事業を進めるに当たっても、お尋ねの「契約書」は存在しない。

二及び三の前段について

 御指摘の「経産省に・・・問い合わせたところ、「・・・非公開」と回答を得た」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、TSMC及びJASMから提出された特定半導体生産施設整備等計画を経済産業大臣において令和六年二月に法第十一条第三項に基づき認定した時点においては、御指摘の「第二工場の所在地」として予定している土地の取得に係る契約手続の一部が完了していなかったことから、経済産業省のウェブサイトで公表した当該特定半導体生産施設整備等計画の概要において「具体的な場所は今後決定」と記載していたものであり、外部からの問合せにその旨回答していたものである。

 また、お尋ねの「助成金を支給する理由」については、先の答弁書(令和六年三月十五日内閣参質二一三第六四号。以下「第六四号答弁書」という。)一の4についてでお答えしたとおりであり、また、法は、認定の要件として、特定半導体生産施設整備等計画に係る施設の所在地の公表を求めておらず、第六四号答弁書一の7についてでお答えしたとおり、同条第一項に基づき提出された特定半導体生産施設整備等計画が同条第三項各号に掲げる要件を満たすものであると認められたときは、同大臣において認定を行うものである。

三の後段について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではなく、また、御指摘の「環境影響評価逃れを行っている」の具体的に意味するところが明らかではないため、お尋ねにお答えすることは困難であるが、いずれにせよ、政府としては、JASMにおいて、二及び三の前段についてで述べた特定半導体生産施設整備等計画に係る事業を実施するに当たって、当該事業に係る環境の保全について適切な配慮がなされることが重要であると考えている。

四について

 御指摘の「秘密保持契約」については、政府としてその内容を承知しておらず、お尋ねにお答えすることは困難である。