質問主意書

第213回国会(常会)

答弁書

内閣参質二一三第二四号
  令和六年二月二十日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員浜田聡君提出世界各国の腐敗度ランキングで百八十カ国・地域中百四位のウクライナに対して、「日・ウクライナ経済復興推進会議」を開催することの妥当性に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員浜田聡君提出世界各国の腐敗度ランキングで百八十カ国・地域中百四位のウクライナに対して、「日・ウクライナ経済復興推進会議」を開催することの妥当性に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねについては、御指摘の「政権腐敗」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、ウクライナにおいては、例えば、令和五年十二月十三日に、ゼレンスキー・ウクライナ大統領が、特に御指摘の「汚職対策」の分野及び司法制度における改革を継続する旨述べていると承知しており、御指摘の「汚職対策」に関する取組が続けられている状況であると認識している。

 なお、我が国としては、例えば、同年五月十九日に発出されたウクライナに関するG7首脳声明において、「我々は、汚職との闘いに関するウクライナ政府と国民の継続した決意及び取組を歓迎し、良いガバナンスを支援し投資家の信頼を向上させる効果的な改革アジェンダの継続的な履行を奨励する。我々は、特に司法部門及び法の支配の促進において、必要な制度構築とウクライナの欧州への道に沿った実質的な法改革を進めるウクライナの取組を支持する」とされ、また、同年七月七日に開催されたG7司法大臣会合において、同首脳声明を踏まえ、議長国である我が国の提案により、「ウクライナ汚職対策タスクフォース」の設立に取り組むことが決定されたこと等を踏まえ、G7各国と連携し、御指摘の「汚職対策」に関するウクライナ政府による取組を支援してきているところである。

二について

 御指摘の「政権腐敗」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、令和六年二月十九日に開催した御指摘の「日・ウクライナ経済復興推進会議」におけるやり取りの詳細について明らかにすることは、相手国との関係もあり、差し控えたい。

三について

 御指摘の「政権腐敗」及び「いかに改善したか」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、ウクライナに対する支援に関する我が国の基本的な考え方については、令和五年三月二十四日の衆議院本会議において、岸田内閣総理大臣が「ロシアのウクライナ侵略は、国際社会が長きにわたる懸命な努力と多くの犠牲の上に築き上げてきた国際秩序の根幹を脅かす暴挙です。国連憲章を始めとする国際法の諸原則の違反であるとともに、法の支配に基づく国際秩序に対する明白な挑戦でもあります。(中略)一刻も早くロシアの侵略を止めるため、G7議長国として、国際社会と緊密に連携しつつ、引き続き、対ロ制裁とウクライナ支援を強力に推進してまいりたいと考えております」と答弁しているとおりであり、我が国としては当該支援が、所期の目的を達成するように、引き続きウクライナ政府を始めとした関係機関と密接に連携していく考えである。

 その上で、一についてで述べたとおり、御指摘の「汚職対策」に関する同国政府による取組が継続されている状況であると認識しているところ、我が国として、引き続き、こうした取組を注視し、支援していく考えである。