質問主意書

第213回国会(常会)

質問主意書

質問第一五号

大規模災害時の公務員の宿泊料に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和六年二月二日

石垣 のりこ


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   大規模災害時の公務員の宿泊料に関する質問主意書

 国家公務員等が公務のために旅行する際の宿泊料については、「国家公務員等の旅費に関する法律」において職階区分等に応じた支給額が決められている。

 令和六年一月一日に発災した令和六年能登半島地震に対応するため国家公務員等も現地に派遣されているが、宿泊施設等が被災して営業が困難になっていたり、支援に訪れる方々や二次避難先として宿泊する被災者が多くいたりすることから、上記の支給額の範囲内で宿泊先を選定できない事態が発生した。

 このような事態を受けて令和六年一月十九日、財務省は主計局長名で各省に「令和六年能登半島地震に伴い災害復旧支援のため派遣された国家公務員等に係る宿泊料の支給について」を発出し、必要があると認める場合には、「国家公務員等の旅費に関する法律」第四十六条第二項の規定に基づく財務大臣との協議を経たものとして、「現に支払った宿泊料の額」を上限に支給することができることとしている。

 過去の災害時にも同様の通知が発出されており、国家公務員等が自己負担することなく公費で宿泊料が支払われてきている。しかし、今後も大規模な災害が発生し、同様の事態が起こり得ることを考えると、毎回、通知を待たずとも安心して宿泊先の選定が出来るよう、大規模災害時には「現に支払った宿泊料の額」を上限に支給することができるよう規定を整えておくべきだと考える。

 また、被災都道府県の応援のために他の都道府県等が職員を被災地に派遣する場合も同様の事態が生じていると考えられる。

 以上を踏まえて、以下質問する。

一 大規模災害時に災害復旧支援のため派遣された国家公務員等に係る宿泊料については、「国家公務員等の旅費に関する法律」第四十六条第二項の規定に基づく財務大臣との協議を経ることなく、「現に支払った宿泊料の額」を上限に支給することができるとの規定を同法に設ける必要があると考えるが政府の見解を伺う。

二 応援のために職員を派遣した都道府県知事等は災害救助法第二十条の規定により支弁した費用を被災都道府県に求償することが出来るが、応援する側が宿泊先を手配したり、費用の精算をしたりする事務負担を考えると、被災都道府県があらかじめ宿泊先を確保し、その費用を国費で支給出来るようにすることが必要だと考えるが政府の見解を伺う。

  右質問する。