質問主意書

第212回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二一二第一四一号
  令和五年十二月二十六日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出財政健全化目標に向けた取組の必要性に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出財政健全化目標に向けた取組の必要性に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの「補正予算を始めとする近時の歳出の動向」の意味するところが必ずしも明らかではないが、令和五年度補正予算については、令和五年十一月二十日の衆議院本会議において、岸田内閣総理大臣が「今回の補正予算においては、合わせて五兆円となる特定目的予備費を半減し、財源として活用するとともに、国債発行による公債金収入を令和四年度第二次補正予算よりも着実に抑制するなど、平時の歳出構造に向けた一つの道筋を示すことができた」と答弁しているとおり、「経済財政運営と改革の基本方針二〇二三」(令和五年六月十六日閣議決定。以下「骨太方針」という。)における「歳出構造を平時に戻していく」との考え方と整合的であると考えている。

二について

 お尋ねの「赤字国債頼みの補正予算編成」の意味するところが必ずしも明らかではないが、骨太方針において、「経済あっての財政であり、経済を立て直し、そして、財政健全化に向けて取り組む」としており、この考え方の下、必要な政策対応と財政健全化目標に取り組むことは矛盾するものではないと考えている。いずれにせよ、政府としては、引き続き、経済再生を進める中で歳出・歳入両面の改革を行い、二千二十五年度の国・地方を合わせた基礎的財政収支の黒字化などの財政健全化目標の達成に向けて取り組んでまいりたい。

三及び四について

 令和五年度補正予算等も反映した基礎的財政収支を含む財政健全化の進捗状況については、今後、内閣府が作成する「中長期の経済財政に関する試算」などを参照して、経済財政諮問会議において、評価を行い、明らかにする予定である。