質問主意書

第212回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二一二第二四号
  令和五年十一月七日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員浜田聡君提出非核三原則の現実的な運用に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員浜田聡君提出非核三原則の現実的な運用に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねについては、岸田内閣として、非核三原則を守るとの基本方針を堅持することに変わりはないとの立場の上で、令和四年三月七日の参議院予算委員会において、岸田内閣総理大臣が「二千十年の当時の岡田外務大臣のこの発言でありますが、余り仮定の議論をすべきではないと思いますが、緊急事態ということが発生して、しかし、核の一時的寄港ということを認めないと日本の安全が守れないというような事態がもし発生したとすれば、それはそのときの政権が政権の命運を懸けて決断し、国民の皆さんに説明する、そういうことであるという発言があります。これが当時の岡田外務大臣の発言でありますが、こうした答弁について岸田内閣においても引き継いでいるというのが立場であります。」と述べたとおりである。

二について

 お尋ねの「日本の安全が守れない事態とは具体的にどのような事態を想定しているか」については、一についてで述べた岸田内閣総理大臣の答弁及び同答弁において引用している御指摘の「二〇一〇年三月十七日」の「衆議院外務委員会」における「当時の岡田克也外務大臣」の答弁において「余り仮定の議論をすべきではないと思います」と述べているとおりであり、お答えすることは困難である。

三、五及び六について

 二についてで述べたとおり、二で御指摘の「日本の安全が守れない事態とは具体的にどのような事態を想定しているか」についてお答えすることは困難であるため、お尋ねにお答えすることは困難である。

四について

 一についてで述べたとおり、一で御指摘の「岸田総理答弁」は、岸田内閣として、非核三原則を守るとの基本方針を堅持することに変わりはないとの立場の上で述べたものであるところ、御指摘の「国家安全保障戦略二〇二二の基本方針」はこの立場と整合するものであり、御指摘の「見解」との「齟齬」が生じているとは考えておらず、御指摘のように「非核三原則の「持ち込ませず」を明文修正すべき」とは考えていない。