質問主意書

第210回国会(臨時会)

質問主意書

質問第七号

国葬儀における選曲に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和四年十月四日

浜田 聡


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   国葬儀における選曲に関する質問主意書

 国葬儀(令和四年九月二十七日に執り行われた安倍元総理に対する国葬儀をいう。以下同じ。)に際し、会場において「アメイジンググレイス」がBGMとして流されたが、この曲はキリスト教の神に対する讃美歌である。安倍元総理は浄土宗の増上寺より戒名を授かっており、また生前は神道とも関係が深く、安倍元総理本人はキリスト教の信者ではない。本人がキリスト教信者でないにもかかわらず、わざわざ無宗教形式で行うとされた国葬儀で「アメイジンググレイス」を流す理由はどこにもないと思われる。

 右を踏まえて、以下質問する。

一 国葬儀は無宗教形式で執行されたものであると承知しているところ、なぜ、政府は国葬儀会場で流れるBGMとして、キリスト教式葬儀の定番曲である「アメイジンググレイス」を選曲したのか。政府の見解如何。

二 政府は、安倍元総理の宗派を承知しているか。

三 国葬儀会場でキリスト教式葬儀の定番曲であり、歌詞の内容がキリスト教の神を讃えるものである「アメイジンググレイス」を流すことは、政教分離原則(日本国憲法第二十条第一項後段、同条第三項、第八十九条)に違反するものと考えないのか。政府の見解如何。また、政教分離原則に違反しないとするなら、その理由も示されたい。

 なお、本質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、転送から七日以内での答弁は求めない。国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内には答弁されたい。

  右質問する。