質問主意書

第208回国会(常会)

質問主意書

質問第六八号

アベノマスクの費用、数、品質管理に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和四年六月十四日

田島 麻衣子


       参議院議長 山東 昭子 殿



   アベノマスクの費用、数、品質管理に関する質問主意書

 安倍政権下で調達された布製マスク、いわゆるアベノマスクの一般配布が、令和四年五月末時点で終了した。アベノマスクの配布の全体像及び経緯について、以下質問する。

一 令和元年のアベノマスクの調達から、配布、検品、保管、そして令和四年に行われた自治体・個人・団体への一般配布終了までにかかった総費用及びその内訳をそれぞれ示されたい。内訳については、調達費用、検品費用、保管費用、配送費用、その他にかかった全ての費用を明記されたい。

二 令和三年十二月二十四日から令和四年一月二十八日まで、アベノマスク配布希望の申出を受け付けた自治体・個人・団体への一般配布について、配送費用の合計、配布枚数、そして現在の在庫枚数をそれぞれ示されたい。

三 政府が調達したアベノマスクの総数、不良品の枚数の合計及び不良品率を示されたい。枚数が不明の場合は、政府が現在まで枚数を調べなかった理由を示されたい。

四 令和四年六月十日参議院本会議で行われた「令和三年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告について」の質疑に対する答弁の中で、政府はEBPMの重要性について繰り返し言及した。令和元年から令和三年までに行われたアベノマスクの配布について、政府が政策評価のために得たエビデンスの詳細及びそれらのエビデンスを政府は今後どのように政策に活かすつもりか。政府の見解を示されたい。

五 京都府向日市で、平成二十六年三月、職員が災害用備蓄物資の納品を確認せずに全て納品されたとする「検収調書」を上司に提出し、翌月に代金である約千七百万円を支払ったところ、平成二十八年四月、受注者の下請業者からの指摘で発注した物資の半分が納品されていないことが判明したが、既に受注者は自己破産していた件で、市長と副市長が減給処分となった事案を政府は承知しているか。

六 令和四年三月十八日の予算委員会で取り上げた五十三万枚の消えたアベノマスクについて、会計検査院から、「全ての記録が正確に残されている訳ではなかった」、「当該資料以外の記録が保存されていない状況におきましては、これ以上詳細な配布枚数等を確認することは困難であった」旨の答弁があったところ、そもそも政府内の誰が正確な記録を残すべきであったか、政府の見解を示されたい。また、本来ならば政府で残すべき記録が残されていなかった理由は何か示されたい。

  右質問する。