質問主意書

第207回国会(臨時会)

質問主意書

質問第一号

横田めぐみさん拉致事件に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和三年十二月六日

有田 芳生


       参議院議長 山東 昭子 殿



   横田めぐみさん拉致事件に関する質問主意書

 横田めぐみさんは、一九七七年十一月十五日に北朝鮮の工作員によって拉致されました。その事実は警察の慎重かつ緻密な捜査によって確定しているものの、数々の謎が残ったままです。そこでいくつかの疑問を政府にお聞きします。

一 政府が横田めぐみさんは北朝鮮に拉致されたと認識したのは、いつ、どのような事実によってですか。工作員による証言なのか、「不審船」(工作船と考えられるような武装の可能性のある船舶。以下同じ。)の存在なのか、政府が総合的に判断した事実について、確認された具体的な要素をすべてお示しください。

二 私は「北朝鮮による拉致問題と不審船に関する質問主意書」(第二百五回国会質問第三号)で不審船の確認についてお聞きしました。その答弁書(内閣参質二〇五第三号)の中で、政府は、横田めぐみさんが拉致された一九七七年十一月十五日前後に海上保安庁によって「不審船」は確認されていない旨答弁しています。政府は、海上保安庁が「不審船」を確認できない場合もあると認識していますか。また、横田めぐみさんはどのような方法によって北朝鮮に連れ去られたと認識していますか。

三 横田めぐみさんが拉致された一九七七年十一月十五日。その日、横田めぐみさんが通っていた新潟市の寄居中学校周辺で白い不審車に乗っていた男が通行する女性に「おいでおいで」というように車内から手を振って誘ったり、横田めぐみさんが拉致されたとされる時刻の三十分ほど前には女子高生を不審な二人の男性が尾行したりしていました。政府はこの事実を認識していますか。認識しているのであれば、その詳細をお示しください。

  右質問する。