質問主意書

第206回国会(特別会)

質問主意書

質問第五号

美少女コンテンツと内閣府男女共同参画局発行「男女共同参画の視点からの公的広報の手引」に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和三年十一月十日

浜田 聡


       参議院議長 山東 昭子 殿



   美少女コンテンツと内閣府男女共同参画局発行「男女共同参画の視点からの公的広報の手引」に関する質問主意書

 私が「女性Vチューバーと千葉県警のコラボ動画の削除と政府の男女共同参画基本計画に関する質問主意書」(第二百五回国会質問第三一号)にて取り上げた問題について、「全国フェミニスト議員連盟」という団体は、その後の記者会見において、内閣府男女共同参画局発行「男女共同参画の視点からの公的広報の手引」(以下「本件手引」という。)を参照して「戸定梨香」さんを批判していた。一方、政府は、環境省が「MOE萌えキャラクターコンセプト&キャラデザイン公募コンテスト」を主催するなど、公的広報に美少女キャラクターを起用することがしばしば見られる。

 右を踏まえて、以下質問する。

一 本件手引は、違法性や有害性を判断する尺度を示したものか。

二 本件手引は、広報を実施する者に向けたものか。それとも、第三者にも向けたものか。

三 本件手引は、地方公共団体にも参考配布したと承知している。これに関し、以下の1及び2について政府の見解を示されたい。

1 本件手引は、地方公共団体を対象としているか。

2 この参考配布は、単なる配布なのか。それとも、地方自治法第二百四十五条の四にいう「技術的な助言若しくは勧告」として行われたものか。

四 ある団体の主観に沿わない表現が公的広報として用いられた際、しばしば本件手引が引用されるが、個別の案件について、政府以外の私的な団体が、本件手引を参照して批判を行うことにつき、政府の見解如何。

五 一部の自治体は、本件手引を参考にしたと称して、本件手引になんら記載のない萌えコンテンツ(平成十九年三月国土交通省総合政策局「日本のアニメを活用した国際観光交流等の拡大による地域活性化調査報告書」第一章「日本のアニメ・マンガを取り巻く状況」二十五ページに記載されている、「萌え」といわれる美少女コンテンツをいう。以下同じ。)を公的広報に使用することを避けるよう指示していた。本件手引は、萌えコンテンツを使用することを禁止しているか。

六 環境省による「MOE萌えキャラクターコンセプト&キャラデザイン公募コンテスト」によって誕生したCOOL CHOICEイメージキャラクターである「君野イマ」及び「君野ミライ」は、萌えコンテンツをアイキャッチャーとして起用しているが、「君野イマ」及び「君野ミライ」は本件手引に照らして適当か。また、「MOE萌えキャラクターコンセプト&キャラデザイン公募コンテスト」を開催する際、本件手引を参考にしたか。

 なお、本質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、転送から七日以内での答弁は求めない。国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内には答弁されたい。

  右質問する。