質問主意書

第204回国会(常会)

答弁書


内閣参質二〇四第九六号
  令和三年六月二十五日
内閣総理大臣 菅 義偉


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員熊谷裕人君提出政府情報システムにおける仕様書作成の公平性に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員熊谷裕人君提出政府情報システムにおける仕様書作成の公平性に関する質問に対する答弁書

一及び二について

 御指摘の「仕様書の作成支援事業者などの第三者による支援」や「既存契約先の大手情報システム会社などに仕様書案を作成させている」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、政府情報システムの調達仕様書を作成するに当たっては様々な事業者等との意見交換等を行うこともあるところ、例えば、事業者と契約して行った調査研究の成果を仕様書の一部に取り入れることがあることを把握している。

三及び四について

 御指摘の「応札が想定される事業者」及び「応札予定の事業者」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、「デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン」(令和三年三月三十日各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議決定。以下「標準ガイドライン」という。)において、「各工程の調達仕様書の作成に直接関与した事業者は、透明性及び公正性の確保の観点から、当該調達案件の入札に参加させないものとする」としているところである。

五及び六について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、政府情報システムの調達手続においては、会計法令、標準ガイドライン等に基づき、競争性及び公平性を確保しているところである。

七について

 令和三年九月一日に設置されるデジタル庁において勤務する見込みである職員の採用については、個人の専門性や職務経歴を踏まえて実施しており、政府情報システムの調達仕様書の作成に関連する業務も含め、当該専門性等に応じて適切な業務を担当させることを検討しているところである。

八について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、令和三年六月二日に、内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室において、「デジタル庁における入札制限等の在り方に関する検討会」を設置し、公平性・透明性の高い入札制限ルールの在り方等について、現在、整理・検討を行っているところである。

九について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、政府としては、政府情報システムの調達手続において、一般競争入札を行うよりコストを下げられることが合理的に説明できる等の条件の下、契約の対象となる事業者との随意契約を行うことも選択しているところである。