質問主意書

第204回国会(常会)

答弁書


内閣参質二〇四第四八号
  令和三年四月十三日
内閣総理大臣 菅 義偉


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出支援すべきヤングケアラーの発見の促進に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出支援すべきヤングケアラーの発見の促進に関する質問に対する答弁書

一及び三について

 厚生労働省及び文部科学省においては、令和三年三月に「ヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチーム」を立ち上げたところであり、同プロジェクトチームにおいては、「ヤングケアラーについては、家庭内のデリケートな問題に関わること、本人や家族に支援が必要である自覚がないケースもあるといった理由から、支援が必要であっても表面化しにくい構造となっている。このため、福祉、介護、医療、教育等といった様々な分野が連携し、ヤングケアラーを早期に発見した上で支援を行うことが重要である」との認識の下、お尋ねの「子どもたち自身」へのヤングケアラーの概念の周知の在り方や方法及び「未成年者を取り巻く諸職種の関係者」におけるヤングケアラーの認知度の向上を図るための方策を含め、支援を必要としているヤングケアラーを早期に発見し、必要な支援につなげる方策について検討を行っているところである。なお、御指摘の要保護児童対策地域協議会に関しては、厚生労働省において、「要保護児童対策地域協議会におけるヤングケアラーへの対応について」(令和元年七月四日付け子家発〇七〇四第一号厚生労働省子ども家庭局家庭福祉課長通知)を発出し、市町村等に対して、ヤングケアラーの概念や実態について周知するとともに、要保護児童対策地域協議会と高齢者福祉、障害者福祉部局等の関係部署が連携を図りながら適切に対応するよう求めているところである。

二について

 御指摘の「支援が必要なヤングケアラー」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、令和二年度子ども・子育て支援推進調査研究事業「ヤングケアラーの実態に関する調査研究」において作成された報告書によれば、無作為に抽出した「中学二年生」、「全日制高校二年生」、「定時制高校二年生相当」及び「通信制高校生」を対象として行ったアンケート調査において、「世話をしている家族」が「いる」と回答した者の割合は、「中学二年生」が五・七パーセント、「全日制高校二年生」が四・一パーセント、「定時制高校二年生相当」が八・五パーセント、「通信制高校生」が十一・〇パーセントである。