質問主意書

第203回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一号

菅義偉政権と拉致問題に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和二年十月二十六日

有田 芳生


       参議院議長 山東 昭子 殿



   菅義偉政権と拉致問題に関する質問主意書

 令和二年九月十六日に成立した菅義偉内閣は、七年八か月に及んだ安倍内閣の政策、方針を継承するといいます。そこで北朝鮮との間で結ばれた日朝平壌宣言(平成十四年)に関し、特に拉致問題に焦点を絞って質問します。

一 安倍晋三前首相は、平成二十四年十二月二十八日、拉致被害者家族の前で「必ず安倍内閣で完全解決の決意で進んでいきたい」と公約しました。しかし、安倍内閣は議院内閣制において最長政権の記録を刻んだものの、拉致被害者はひとりも帰国させることはできませんでした。政府はその原因がどこにあると認識していますか。様々な外交交渉の結果を踏まえて、問題の所在をお示しください。

二 安倍政権で、結果として、拉致被害者をひとりも取り戻すことができなかった事実について、官邸、外務省、拉致問題対策本部で総括する予定はありますか。総括する予定があるならば、どの組織が主体となりますか。総括する予定がないならば、その理由をお示しください。

三 菅政権は、安倍政権と同じく日朝平壌宣言、ストックホルム合意を有効とする立場を継承すると理解していますが、それでよろしいですか。

四 北朝鮮はストックホルム合意が「死文化」したとの立場であることを政府は認識していますか。認識していないならば、その理由は何ですか。今後の対応において核心に属する問題なので、北朝鮮側のストックホルム合意に関する政府の認識をお示しください。

  右質問する。