質問主意書

第201回国会(常会)

質問主意書


質問第一六六号

新型コロナウイルス感染症に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和二年六月十七日

牧山 ひろえ


       参議院議長 山東 昭子 殿



   新型コロナウイルス感染症に関する質問主意書

 新型コロナウイルス感染症に関し、以下の通り質問する。

一 医療機関における防護具の保持状況については、「新型コロナウイルス感染症医療機関等情報支援システム(G―MIS)」による把握が行われている。
 介護施設を始めとする福祉施設においては、どのように防護具等の必要数(ニーズ)を把握することが想定されているか。

二 六月五日時点では、介護施設を始めとする福祉施設に対し、四月中旬までに約二千万枚の布マスクが配布されたきり、その後の大規模な配布は行われていない旨の報告が厚生労働省よりあった。四月の下旬以降もこれらの施設におけるマスク等の防護具の需要は大きかったのではないかと考えるが、なぜ一ヶ月半以上も追加配布の措置が取られなかったのか。

三 厚生労働省の「国内における新型コロナウイルスに係るPCR検査の実施状況(六月十三日時点)」によると、国内のPCR検査の最大能力は二万八千三十六。それに対して、近時の一日あたりPCR検査実施数は五千台から八千台で推移している。一日あたりの検査実施数が最大能力の数分の一という状況は、しばらく継続している。
 現在、PCR検査は十分な処理能力を持っており、検査が必要な場合は基本的に全て行われている、すなわち、PCR検査の処理能力不足で、本来は検査すべきケースに関し、待機(待ち)が発生することはないということでよろしいか。
 また、仮にそうでないならば、PCR検査の最大能力と実際の処理件数との差異(ギャップ)が生じる理由はどのようなものか。

四 警察庁は五月二十二日の衆議院厚生労働委員会で、不審死などで全国の警察が同月二十一日までに取り扱った遺体のうち、新型コロナウイルスに感染していた人は九都府県の計二十六人だった旨を明らかにした。
 その後の警察が不審死などで取り扱った遺体に関し、新型コロナウイルスの感染の有無を検査した件数、その中で感染が明らかになった件数、さらにその中で事前のPCR検査で陽性と判定されていなかった件数を示されたい。

五 現時点までの新型コロナウイルス感染者のうち、感染経路不明の感染者の割合を示されたい。

六 新型コロナウイルス感染症に起因し、不適切な解雇や雇い止めが行われたとして、指導や勧告等が行われた事例は現在までのところ、どの程度あるか。

  右質問する。