質問主意書

第200回国会(臨時会)

答弁書


内閣参質二〇〇第六九号
  令和元年十二月三日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員浜田聡君提出衛星放送の受信設備のない世帯に対して契約書を書き換えて衛星契約を結ばせているNHK訪問員に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員浜田聡君提出衛星放送の受信設備のない世帯に対して契約書を書き換えて衛星契約を結ばせているNHK訪問員に関する質問に対する答弁書

一及び三について

 日本放送協会(以下「協会」という。)が放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第六十四条第三項の規定に基づき総務大臣の認可を受けた日本放送協会放送受信規約第一条第二項において、衛星系によるテレビジョン放送を受信できるテレビジョン受信機を設置した者は衛星契約を締結しなければならないと規定されており、御指摘の「衛星放送の受信設備がなく、今後も設置する予定のない世帯」は衛星契約を締結する必要はないものと考える。また、お尋ねの「詐欺にあたり、道義的、倫理的に問題がある」かどうかについては、個別の事案に応じて判断されるものと考えているが、少なくとも衛星系によるテレビジョン放送を受信できるテレビジョン受信機を設置していない者に対して、協会の受信料の契約・収納業務の委託先の訪問員が受信契約書を書き換えて衛星契約を締結させることは不適切な行為であると考えている。

二について

 協会が、平成二十九年六月二十七日に、協会の受信料の契約・収納業務の委託先の訪問員が衛星系によるテレビジョン放送を受信できるテレビジョン受信機を設置していない者に対し、その同意なく受信契約書の契約種別の欄に「衛星契約」を加筆し、衛星契約を締結させた事案等があったことを公表したことは承知している。

四から七までについて

 御指摘の「何らかの対策」については、まずは協会の受信料の契約・収納業務の委託先を監督及び指導する立場にある協会において講じられるべきものと考えており、協会においては、受信契約書に自署が必要であることを明記する等の再発防止策を策定し、当該業務の委託先を指導する等に取り組んでおり、現時点において、平成二十九年六月二十七日に公表された事案と同様の事案は発生していないものと承知している。また、政府においては、再発防止の観点から、放送法第七十条第二項の規定に基づき協会の令和元年度の収支予算、事業計画及び資金計画に付する総務大臣意見において、受信料に係る契約・収納等業務全般に関し、抜本的な再発防止策を講じ、不断の見直しを更に行っていくことを求めているところである。