質問主意書

第200回国会(臨時会)

質問主意書


質問第六〇号

令和二年度の桜を見る会の中止理由に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和元年十一月十四日

熊谷 裕人   


       参議院議長 山東 昭子 殿



   令和二年度の桜を見る会の中止理由に関する質問主意書

 令和元年十一月十三日午後の記者会見で、菅官房長官は、例年四月に開かれる首相主催の「桜を見る会」について来年度は中止すると表明した。菅官房長官は「予算や招待人数も含め、全般的な見直しを行うことにした」旨述べた。
 時事通信の報じるところでは、同日、自民党幹部は桜を見る会について、「やめた方がいい。会そのものの正当性が問われている」と述べ、政府に開催中止を求めていた。同幹部は「推薦できる人が(与党議員に)偏っているというのは率直に反省すべきだ」と指摘したうえで、「選考過程に不透明な部分があった。(見直し作業に)時間がかかるなら、やらなくてもいい」とも発言していたとされる。
 また、菅官房長官は同日午前の記者会見で、桜を見る会の招待者は政治家の推薦や働きかけで選ばれるかどうか記者に質問され、「そうしたものも含まれているのだろうと思っている」と発言していた。
 右を踏まえて、以下質問する。

一 令和二年度の桜を見る会を中止する理由は何か。招待者の選考過程に不透明な部分があったことが理由であるのか。

二 安倍政権下の桜を見る会について、「推薦できる人が(与党議員に)偏っているというのは率直に反省すべきだ」との認識の下で、来年度は中止を決めたという理解でよいか。

三 令和元年五月十三日、菅官房長官は衆議院決算行政監視委員会で「桜を見る会は、昭和二十七年以来、内閣総理大臣が各界において功績、功労のあった方々を招き、日ごろの御苦労を慰労するとともに、親しく懇談される内閣の公的行事として開催をしているもの」と発言しているが、実際には「各界において功績、功労のあった方々」のみならず、内閣の閣僚等の地元の支援者が多数推薦され、内閣の公的行事の枠組みの中で便宜供与を受けていたのであり、本来の目的から逸脱していたため、来年度は開催を中止することになったのではないか。

四 「衆議院議員初鹿明博君提出内閣総理大臣主催の「桜を見る会」に関する質問に対する答弁書」(内閣衆質二〇〇第七号)では、「「桜を見る会」は、内閣総理大臣が各界において功績、功労のあった方々を招き、日頃の御苦労を慰労するとともに、親しく懇談する内閣の公的行事として開催しているものであり、意義あるもの」とされている。このような「意義ある」はずの桜を見る会を来年度は中止するのであれば、右の答弁書でいう「意義あるもの」との認識は撤回すべきではないか。

  右質問する。