質問主意書

第200回国会(臨時会)

質問主意書


質問第五一号

コンセッション事業に関する研修やセミナー等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和元年十一月一日

吉田 忠智   


       参議院議長 山東 昭子 殿



   コンセッション事業に関する研修やセミナー等に関する質問主意書

 政府が開催するコンセッション方式によるPFI事業(以下「コンセッション事業」という。)に関する研修やセミナー等について伺う。

一 コンセッション事業の導入によって公共施設の運営に新たに「収益性」をもたらすために、地方自治体の公務員には、この分野における「専門性」が求められる。このため、金融機関等へ公務員を派遣する研修計画が必要ではないか。政府の見解を示されたい。

二 コンセッション事業の普及に伴い、地方自治体において新地方公会計制度の一環として財務諸表等の導入が求められている。しかし、少なくない自治体で、その態勢整備が遅れているのではないか。地方自治体における財務諸表等の導入状況について、政府の把握するところを示されたい。

三 コンセッション事業では、「効率化」が特に必要とされるが、同時に「公正性」、「公平性」、「公益性」も求められる。個々の事業内容や利益の分配、利用者等への利益の還元などについて公表やモニタリング等をするためのマニュアルなどが必要ではないか。政府の見解を示されたい。

四 今後も続く少子高齢化によって、国や地方自治体の財政がひっ迫する傾向が高まると予想される。こうした状況において、コンセッション事業は、比較的確実に収益を上げられると思われるインフラ整備事業で導入が進むと思われる。一方、収益性をあまり期待できない福祉関係事業等でのコンセッション事業の導入について、政府はどのような見通しを持っているのか。
 また、今後、一つの公共施設の中に、収益性を期待できる事業と期待できない事業に加え、コンビニエンスストア、ホテルなどの民間収益施設も同居する「多機能複合施設」の建設ラッシュが予想される。こうした施設の運営は、コンセッション事業による従来の公共施設の運営とどのように変わるのか。政府の見解を示されたい。

  右質問する。