質問主意書

第200回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一一号

二日酔いが病気であるか否かに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和元年十月七日

熊谷 裕人   


       参議院議長 山東 昭子 殿



   二日酔いが病気であるか否かに関する質問主意書

 二〇一九年九月二十三日、ドイツのフランクフルト高等裁判所が、二日酔いは病気であるとの判断を示した旨、翌二十四日のニューヨークタイムズが報じている。
 この判断は、二日酔いの症状を軽減、緩和するためのサプリメントをめぐり、その優秀性を強調した広告の違法性が争われた裁判の判決の中で示された。
 厚生労働省が運営する「e―ヘルスネット」では、「二日酔いは酒の飲みすぎが原因であることは明白です。しかしほとんど誰もが知っているあのつらい症状が何故起きるのかについては驚くほど解明されていません。有力な説として、軽度の離脱症状・ホルモン異常による脱水や低血糖・体の酸塩基平衡のアンバランス・炎症反応・アセトアルデヒドの影響・酒に含まれるメタノールや不純物などが挙げられています。しかし最も的を射ているのは、単一要因ではなく既述の要因または未だ不明の要因が複雑にからみあって二日酔いが生まれるという説明でしょう」と明示されている。さらに「二日酔いの歴史は古く、すでに旧約聖書にその記述が見られます。しかしその長い歴史にもかかわらず、二日酔いの定義や診断基準などは未だ示されていません」との問題意識も示されている。
 以上を踏まえ、政府の見解を確認したいので、以下質問する。

一 「二日酔い」について、政府としての定義はあるか。また、法律、政令及び省令等で「二日酔い」は定義されているのか。

二 「二日酔い」は病気にあたるのか。政府の見解如何。

三 「二日酔い」が病気にあたるとすれば、「二日酔い」の症状の軽減をうたう医薬品、食品などは薬機法の規制を受けるのか。政府の見解如何。

四 「二日酔い」に関する法令による規制は、日本国内に存在するのか。

五 病気休暇についての取り扱いは、個々の就業規則で定めるべきものとされている。一般的には、病気やケガの療養のために仕事を行えないか否かが病気休暇取得の判断基準になると思われるが、「二日酔い」を理由とする病気休暇取得は認められうるのか。政府の見解如何。

  右質問する。