質問主意書

第198回国会(常会)

答弁書


答弁書第四一号

内閣参質一九八第四一号
  平成三十一年四月二十三日

内閣総理大臣臨時代理           
国務大臣 麻生 太郎   


       参議院議長 伊達 忠一 殿

参議院議員小西洋之君提出元号を「令和」と改める政令の閣議決定及び公布に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小西洋之君提出元号を「令和」と改める政令の閣議決定及び公布に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「記者会見」で安倍内閣総理大臣が述べたとおり、新元号については、閣議決定を行った後に、宮内庁を通じていずれも速やかに天皇陛下及び皇太子殿下に伝えられたものである。
 また、天皇陛下による元号を改める政令の公布文への署名及び御指摘の「菅官房長官による新元号「令和」の発表」は、御指摘の「お伝え」の後、並行して行われたものである。

二から四までについて

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、引用文の「初春の令月にして 気淑く風和ぎ 梅は鏡前の粉を披き 蘭は珮後の香を薫す」との文言は、宴の席で一同が梅の花を詠み合う様子を描いたものであるとされており、「令和」には、人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められているとの考案者からの説明を踏まえて、安倍内閣総理大臣は、御指摘の「記者会見」において、「この「令和」には・・・という意味が込められております」と説明したものである。

五について

 お尋ねの「国書」とは、日本で著述された書物を意味するものである。

六について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、「令和」は、万葉集にある「初春の令月にして 気淑く風和ぎ 梅は鏡前の粉を披き 蘭は珮後の香を薫す」との文言から引用したものである。

七について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、安倍内閣総理大臣は、御指摘の「記者会見」において、元号が、「皇室の長い伝統と、国家の安泰と、国民の幸福への深い願い」とともに、「我が国の歴史を紡いできました」との考えを述べたものである。

八及び九について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、安倍内閣総理大臣は、御指摘の「記者会見」において、元号が、「日本人の心情に溶け込み、日本国民の精神的な一体感を支えるものとなっています」との認識を述べた上で、「令和」という元号が、「広く国民に受け入れられ、日本人の生活の中に深く根差していくこと」について、期待を述べたものである。

十について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、安倍内閣総理大臣は、御指摘の「記者会見」において、「急速な少子高齢化が進み、世界がものすごいスピードで変化をしていく」との認識を踏まえて、我が国にとって歴史の大きな転換点を迎えているとの考えを述べたものである。

十一について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、安倍内閣総理大臣は、御指摘の「記者会見」において、「悠久の歴史と薫り高き文化、四季折々の美しい自然」を示した上で、「こうした日本の国柄をしっかりと次の時代へと引き継いでいく」との決意を述べたものである。

十二から十四までについて

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、安倍内閣総理大臣は、御指摘の「記者会見」において、新元号の決定に当たり、「文化を育み、自然の美しさをめでることができる平和な日々に心からの感謝の念を抱きながら、希望に満ちあふれた新しい時代を国民の皆様と共に切り開いていく」ことについて、その決意を新たにしたことを述べたものである。
 また、安倍内閣総理大臣は、御指摘の「施政方針演説」において、明治以降、日本人は幾度となく大きな困難に直面するも、そのたびに、大きな底力を発揮し、人々が助け合い、力を合わせることで乗り越えてきたことを受けて、急速に進む少子高齢化、激動する国際情勢に、今を生きる私たちもまた、立ち向かわなければならないことを述べたものである。

十五について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、安倍内閣総理大臣は、御指摘の「記者会見」において、働き方改革を例に挙げ、「かつては何年もかけてやっと実現するレベルの改革が、近年は国民的な理解の下、着実に行われるようになってきたという印象」を有していることについて述べたものである。