質問主意書

第198回国会(常会)

質問主意書


質問第七五号

陸上自衛隊オスプレイの今後の取扱いに関する再質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和元年六月二十五日

青木 愛   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   陸上自衛隊オスプレイの今後の取扱いに関する再質問主意書

 令和元年五月三十一日に提出した「陸上自衛隊オスプレイの今後の取扱いに関する質問主意書」(第百九十八回国会質問第六六号。以下「前回質問主意書」という。)において「丁寧な説明、プロセス」とは何かと質したところ、これに対する答弁書(内閣参質一九八第六六号。以下「前回答弁書」という。)において政府は、「同市及びその住民に対する丁寧な説明」を指すとするのみであり、その具体的な内容が明らかにされていない。
 本件に関し、以下質問する。

一 政府はこれまで木更津市に対し、いつ、どこで、どのような者に対して説明会を行ったのか、具体的に明らかにされたい。また、説明会は限定的であり、公開された形での説明会にはなっていないとの市民からの指摘もある。これでは「丁寧な説明」とはかけ離れてしまっているのではないかと考えるが、政府の見解を伺う。「丁寧な説明」とは木更津市及び同市民に対し、具体的にどのような内容の説明を、どれだけの範囲の市民に行うことを指しているのか、政府の明確な答弁を求める。

二 現在、既に木更津駐屯地に配備されている自衛隊の航空機の訓練空域を示されたい。その上で、陸自オスプレイの訓練空域はどこを想定しているのか。訓練空域を考えれば、木更津市のみの問題ではなく房総半島に広く影響を及ぼすものであり、他の自治体に対してもしかるべき対応が必須である。政府の見解を伺う。

三 前回答弁書の「三について」において、「V二二の暫定的な配備先を検討するに当たっては、V二二の運用に必要な滑走路長を有する等の要件を満たすその他の駐屯地及び基地を検討した」とあるが、「等」とは何を指しているのか、明確に示されたい。また、「その他の駐屯地及び基地」として検討された駐屯地及び基地の具体名を全て示されたい。

四 我が国以外にオスプレイを導入した国は米国を除き存在しないと認識しているが、事実関係はどうか。一方、オスプレイの導入を検討した国はこれまであるか、政府の把握するところを全て答えられたい。その上で、導入を検討した国がその導入をとりやめた理由について、政府の承知するところを示されたい。また、当該理由は我が国にも当てはまるのではないのか、政府の見解を伺う。

五 令和元年五月の防衛省資料「陸上自衛隊V-二二オスプレイの暫定配備に係る考え方について」の五頁にはオスプレイの最大速度は時速約四百六十五キロメートルであると記載されている。木更津駐屯地と相浦駐屯地との間にはおよそ千キロメートル程度の距離があるため、移動には二時間程度かかってしまうのではないか。仮にそうであるならば、既に運用実績のあるCH-四七を、相浦駐屯地により近い基地又は駐屯地等に配備する方が政府の方針に適っているのではないか。政府の見解を伺う。

六 「日本統計年鑑(平成三十一年)」によれば、九州には二千以上もの島があるとされる。陸自オスプレイを九州に所在する無人島に配備すれば、陸自水陸機動団の本拠地のある相浦駐屯地へのアクセスも良く、住民の安心・安全の観点での問題は軽減できるのではないかと考えるが、政府の見解を伺う。

  右質問する。