第198回国会(常会)
質問第四三号 日露戦争に関する明治天皇の御製を引用した安倍総理の施政方針演説が憲法に反することに関する再質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成三十一年四月十八日 小西 洋之
参議院議長 伊達 忠一 殿 日露戦争に関する明治天皇の御製を引用した安倍総理の施政方針演説が憲法に反することに関する再質問主意書 一 安倍総理は、平成三十一年一月二十八日の参議院本会議における内閣総理大臣施政方針演説において、明治天皇の御製である「しきしまの 大和心のをゝしさは ことある時ぞ あらはれにける」との歌を引用しているが、この歌の意味についてどのような内容のものと考えて引用したのか、分かりやすく説明されたい。 二 前記一の御製は明治天皇が日露戦争に際して詠んだものであり、これについては、日露戦争の戦意高揚のために詠まれたものであるとの見解がある。また、日露戦争は、日本が朝鮮半島や中国大陸の覇権をロシアと争った戦争であるが、その戦争に際して大日本帝国憲法下の天皇が詠んだ歌を内閣総理大臣が施政方針演説に用いて、「激動する国際情勢」などに「立ち向か」い、「共に力を合わせ」ようと国会及び国民に呼び掛けることには、憲法上何の問題も存在しないと考えているのか、政府の見解を示されたい。 三 内閣法制局は、前記一の御製が施政方針演説に引用されるに当たり、施政方針演説の閣議決定の前等において、内閣法制局設置法に定める憲法問題に係る意見事務を行ったのか。行ったのであればどのようにそれを実行したのか具体的に説明されたい。 右質問する。 |