質問主意書

第197回国会(臨時会)

質問主意書


質問第五一号

辺野古新基地建設工事のために安和桟橋から搬出された埋立土砂に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三十年十二月十日

伊波 洋一   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   辺野古新基地建設工事のために安和桟橋から搬出された埋立土砂に関する質問主意書

 安倍内閣は、沖縄県民がこれまでたびたび示してきた辺野古新基地建設反対の民意を無視して、名護市安和に琉球セメント株式会社が設置した桟橋(以下「安和桟橋」という。)から、埋立土砂の運搬船への積み込みを違法に強行している。以下、質問する。

一 本埋立事業における琉球セメントと沖縄防衛局との具体的な契約内容、契約日付を明らかにされたい。

二 防衛省は、「安和桟橋については、普天間飛行場代替施設建設事業に従事する琉球セメントにおいて、埋立土砂を搬出するための準備を進めていたところ、今般、安和桟橋における埋立土砂の積み込みに係る準備が整ったことから、安和桟橋において積み込み作業を行ったところです。」と説明しているが、事実経過として間違いないか。

三 前記二の防衛省の説明が間違いないとすれば、本年十二月三日の積み込みについては沖縄県国土交通省所管公共用財産管理規則に基づく工事着手届出及び工事完了届出が沖縄県に提出される前に行われたという法的な瑕疵があるが、沖縄防衛局に法的な瑕疵についての責任はないのか。

四 沖縄県は十二月三日に前記三の各届出が未提出であったことを理由に、琉球セメントに対し安和桟橋の使用停止を行政指導したにもかかわらず、同社は使用停止に応じていないものと承知しているが、国は問題ないと考えているのか。

五 本年十二月十四日以降に海中投入が予定されている埋立土砂は、すべて岩ズリであると理解してよいか。また、十二月十四日以降に海中投入が予定されている埋立土砂の量は何トンか。

六 当該岩ズリの品質・規格等、定義を明らかにされたい。

七 海中投入が予定されている岩ズリについて、どの鉱山から産出されたものか確認したか。確認した場合、それぞれの岩ズリについて、誰が、いつ、どこで、どのような内容を確認したか、具体的に明らかにされたい。

八 海中投入が予定されている岩ズリについて、作業船積み込み前後のどのような段階で、品質・規格等を確認しているか。各段階において誰が、いつ、どこで、どのような内容を確認したか、具体的に明らかにされたい。

九 安和桟橋における岩ズリの堆積について、沖縄県としては沖縄県赤土等流出防止条例に基づく流出防止措置及び県への届出が必要であるとの見解を明らかにしているが、琉球セメントは届出をしていないと承知している。政府としては、届出が必要と考えていないのか。必要と考えていない場合、その理由は何か。

十 現時点で本部地区にストックされている、規格に適合する琉球セメントの岩ズリの量は何トンか。また、そのうち沖縄防衛局が同事業に使用することが予定されている量は何トンか。

  右質問する。