質問主意書

第196回国会(常会)

答弁書


答弁書第一八六号

内閣参質一九六第一八六号
  平成三十年七月二十七日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 伊達 忠一 殿

参議院議員伊藤孝恵君提出植物油脂の安全性に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員伊藤孝恵君提出植物油脂の安全性に関する再質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの「データ」は保有していない。
 また、お尋ねの「リノール酸摂取量の上限を撤廃することとした根拠」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「「日本人の食事摂取基準(二〇一五年版)」策定検討会報告書」(平成二十六年三月二十八日厚生労働省発表)では、栄養素の摂取の「目標量」について、「値を設定するに十分な科学的根拠を有し、かつ現在の日本人において、食事による摂取と生活習慣病との関連での優先度が高い場合には、新たに目標量を設定する」等の「基準改定の採択方針」の下、リノール酸については、「日本人を対象とした研究がないため目標量は設定しなかった」等とされているところである。

二について

 お尋ねの「この手法によりリノール酸摂取量を算定すると、「日本人の食事摂取基準(二〇一五年版)」に示されているリノール酸摂取量より多くなる」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

三について

 お尋ねの「マヨネーズ、ドレッシング類に含まれる油脂」及び「油脂摂取量」の意味するところが必ずしも明らかではないが、厚生労働省による「平成二十八年国民健康・栄養調査報告」においては、「ノンオイル和風ドレッシング」等のドレッシングを含む「その他の調味料」及び「マヨネーズ」による脂質等の栄養素別の摂取量を算出してお示ししているところである。

四について

 お尋ねの「報告されている数種の植物油脂」及び「二〇〇五年に通報された数種の食用油」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

五について

 御指摘の「カノーラ菜種油」の使用による人の健康への有害な影響に係る科学的な知見は十分に得られておらず、現時点で人の健康に影響を及ぼす懸念は少ないものと考えており、お尋ねの「工業用への展開を促進し、食用への展開を削減する」ことは、現時点では考えていない。

六について

 御指摘の「カノーラ菜種油、水素添加大豆油など数種の植物油脂」及び「このような研究報告(用量依存性、許容一日摂取量、解明された作用機序)を精査したうえで安全性を確認する」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

七について

 御指摘の主務大臣の承認を受けた「高オレイン酸型大豆」が、現在、日本国内で、食用に供されているかどうかについては、政府として承知していない。

八について

 御指摘の「高オレイン酸型大豆油」の使用による人の健康への有害な影響に係る科学的な知見は十分に得られておらず、現時点で人の健康に影響を及ぼす懸念は少ないものと考えていることから、「動物への長期給餌試験」等による「安全性の評価」は行っていない。