質問主意書

第196回国会(常会)

質問主意書


質問第一四二号

中九州地域の道路交通網の整備促進に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三十年六月十八日

藤末 健三   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   中九州地域の道路交通網の整備促進に関する質問主意書

 九州中央部を熊本県から大分県または宮崎県にかけて横断するいわゆる中九州地域において、高速道路である九州横断自動車道延岡線及び地域高規格道路である中九州横断道路を始めとする道路交通網を整備することは、単に中九州地域の産業、経済、観光、文化を振興させるのみならず、九州全域に影響を及ぼす重要な役割を果たすものである。
 平成二十八年四月に発生した熊本地震では、東西を結ぶ幹線道路に乏しいところ、阿蘇大橋が崩壊したことにより東西の交通が絶たれた。また、県内交通の主軸である南北を連結する九州自動車道及び国道三号において多くの通行止めや交通渋滞が発生し、人や物資の輸送及び緊急車両の通行等に重大かつ深刻な影響が生じた。
 まさに、熊本地震から得られた重要な教訓の一つは、災害発生時のリダンダンシー(代替ルート)を確保する観点から、九州中央部の東西の連結を強化することである。具体的に言えば、中九州地域の道路交通網の整備促進が喫緊の課題として改めて強く求められている。
 政府が平成二十八年三月に「九州圏広域地方計画」を策定していることは承知している。しかしながら、同計画は、熊本地震の直前に策定されたことから、熊本地震から得られた教訓を反映したものとはなっていない。
 よって、同計画に関しては、熊本地震から得られた多くの教訓を踏まえた内容を盛り込んだ改定が必要となっていると考えるものであるが、いかがか。特に、災害に強いネットワークの構築及び九州全域の均衡ある発展を図る観点から、中九州地域の道路交通網の整備促進をより明確に位置付けるよう同計画を改定し、中九州地域の道路交通網の整備促進を一層強力に推進すべきと考えるが、政府の認識と今後の取組について伺う。
 あわせて、九州横断自動車道延岡線及び中九州横断道路について、整備目標、整備効果、事業の進捗状況及び着実な事業の進捗に向けた政府としての決意を伺う。

  右質問する。