質問主意書

第196回国会(常会)

質問主意書


質問第一一六号

陸上自衛隊オスプレイの整備計画に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三十年五月二十五日

青木 愛   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   陸上自衛隊オスプレイの整備計画に関する質問主意書

 平成二十五年十二月十七日に閣議決定された「中期防衛力整備計画(平成二十六年度~平成三十年度)について」の別表において、陸上自衛隊のティルト・ローター機の整備規模は十七機とされている。平成二十六年十一月二十一日、防衛省は、当該ティルト・ローター機の機種を「V-二二オスプレイ」に決定し、平成二十七年度予算において五機、平成二十八年度から平成三十年度までの各年度の予算において四機、計十七機の取得費用を計上している。
 また、平成二十九年十一月二十四日、小野寺防衛大臣は記者会見において、「陸自のV-二二オスプレイについては、あくまで現時点での計画であり、変更はあり得ますが、平成三十年秋頃から順次国に輸送される予定になっています。施設整備には一定期間を要する見込みであり、現時点から施設整備に着手してもV-二二オスプレイのわが国への輸送時に間に合わせることは極めて困難になっていることは事実であります。防衛省としては、施設整備が完了するまでの間のV-二二オスプレイの一時的な処置について、様々な選択肢を検討しております」と述べている。
 そこで以下質問する。

一 中期防衛力整備計画(平成二十六年度~平成三十年度)に基づいて平成二十七年度から平成三十年度までに予算計上された計十七機のV二二オスプレイの整備状況(完成した機体については、その機数や駐機場所、試験飛行の有無を含む。)を示されたい。

二 小野寺防衛大臣が前記記者会見で述べた「施設整備」とは何か、その内容を示されたい。また、既に「施設整備」に着手しているのか明らかにされたい。

三 「参議院議員青木愛君提出陸上自衛隊オスプレイの配備先に関する第三回質問に対する答弁書」(内閣参質一九六第八四号)において政府は、V二二オスプレイの導入に際しての一時的な処置については、防衛省整備計画局防衛計画課を中心とした関係部署において検討しており、その内容については、「国の機関の内部における検討に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換又は意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあるものであること等から、お答えすることは差し控えたい」と答弁しているが、この「率直な意見の交換」とは、防衛省整備計画局防衛計画課を中心とした関係部署における意見の交換を意味しているのか。

四 前記三の答弁書にある「意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがある」の「意思決定」は誰が行うのか。

五 V二二オスプレイの導入に際しての一時的な処置について、国の機関の内部における検討のみをもって意思決定することは、一時的な処置としてV二二オスプレイの配備等が行われる可能性のある地域の住民に対する、地方自治の本旨に反する行為にあたらないのか。仮にあたらないとするならば、その理由を示されたい。

六 平成三十年五月二十二日、日米合同委員会は、「FAC三〇三三木更津飛行場の一部工作物の返還及び一部土地の共同使用について」を合意した。同合意について、事案概要には、「木更津飛行場において、陸上自衛隊施設(駐機場)を増設する用地として使用するため、一部工作物の返還及び一部土地の共同使用について日米合同委員会の承認を得たものである」と記載されている。本合意は何のためになされたものであるのか、陸上自衛隊が駐機場を増設する理由を含め、その目的を示されたい。

  右質問する。