質問主意書

第196回国会(常会)

質問主意書


質問第八八号

「普天間飛行場負担軽減推進会議」に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三十年五月一日

糸数 慶子   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   「普天間飛行場負担軽減推進会議」に関する質問主意書

 「普天間飛行場負担軽減推進会議」(以下「推進会議」という。)は、二〇一四年二月に開いた第一回会議において、普天間飛行場の基地負担軽減に向けた具体的な方策等を協議する「負担軽減推進作業部会」(以下「作業部会」という。)の設置を決めた。また、同会議で安倍首相は、「昨年十二月十七日に知事から承った「普天間飛行場の五年以内運用停止」をはじめとする基地負担軽減に関する四項目の御要望については、沖縄県民全体の思いとして、しっかりと受け止め、「政府としてできることは全て行う」という、安倍政権の基本姿勢を申し上げてきました」と述べている。
 しかし、同会議は、仲井眞県政下において三回、現翁長県政下においては二〇一六年七月の一回開催されたのみで、それ以降は開催されていない。そもそも推進会議は、仲井眞前知事が辺野古新基地建設に伴う埋め立てを承認する条件として政府に強く要望した「普天間飛行場の五年以内の運用停止」を実現するための協議の場として設けられたものであるが、辺野古新基地建設が強行に推し進められる中、推進会議での協議は一向に進まず、「五年以内の運用停止」の期限とされる二〇一九年二月まで残り一年を切っている。
 この間にも、普天間飛行場の危険性は増大し、二〇一六年十二月十三日、名護市安部の海岸に普天間飛行場所属のMV二二オスプレイが墜落した重大事故が発生して以降、同飛行場所属のオスプレイ、攻撃ヘリ等の事故が頻発する異常事態となっている。県民の生命、財産を守り、騒音等による市民生活への悪影響を排除するためにも運用停止は喫緊の課題である。よって、以下、質問する。

一 推進会議及び作業部会の各回の開催日時、出席者、協議事項及びその結果を時系列で示されたい。

二 二〇一四年以降、普天間飛行場の危険性は年々増大しているか、軽減しているか。政府が把握している普天間飛行場所属の米軍機が起こした過去五年間の事故の件数を年別に示した上で、普天間飛行場の危険性に対する政府の認識を示されたい。

三 普天間飛行場の危険性の除去について、政府は二〇一四年以降、どのような施策を行い、その施策によりどのような実績をあげてきたか、時系列に沿って具体的に示されたい。

四 推進会議及び作業部会の最も重要なテーマである「普天間飛行場の五年以内の運用停止」の進捗状況について、明らかにされたい。

五 「普天間飛行場の五年以内の運用停止」は、二〇一九年二月十八日が期限とされるが、政府はいつを期限と認識しているか、明示されたい。

六 前記五の政府が認識する期限までに普天間飛行場の運用停止の実現は可能か、政府の見解を示されたい。

七 前記安倍首相の発言にある「政府としてできることは全て行う」という文言の意味及びこれまで実行した「政府としてできること」を、それぞれ具体的に明らかにされたい。

  右質問する。