質問主意書

第196回国会(常会)

質問主意書


質問第八五号

政府認定拉致被害者に関する再質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三十年四月二十七日

有田 芳生   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   政府認定拉致被害者に関する再質問主意書

 私が本年四月二十日に提出した「政府認定拉致被害者に関する質問主意書」(第百九十六回国会質問第八〇号)に対する答弁(内閣参質一九六第八〇号。以下「答弁書」とする)は、質問に対して正面から向き合わない不誠実きわまりないものであるため、再び質問します。拉致問題の解決は国民の要望であり、これに応える責任のある担当者たちは、木で鼻をくくったような「血の通わない」答弁はやめていただきたい。

一 政府拉致問題対策本部が作成した「すべての拉致被害者の帰国を目指して-北朝鮮側主張の問題点-」(平成二十九年七月発行)では、「北朝鮮が入境を否定、又は、入境未確認としている4ケース」として久米裕さん、松本京子さん、田中実さん、曽我ミヨシさんの名前を挙げ、四名の個々の説明の中では「安否未確認(北朝鮮は入境を否定)」としています。答弁書の「一について」では前記の両記述について、「日朝間の協議において、北朝鮮側から、御指摘の四名について、北朝鮮への入境は確認できなかった旨の説明があったことを表したものである」としています。しかし「入境を否定」と「入境未確認」とは明らかに意味が異なります。前記四名についての北朝鮮側説明は、それぞれ「入境を否定」あるいは「入境未確認」のどちらだったのですか。明確にお答えください。

二 答弁書の「二について」では、前記四名の消息に関する北朝鮮による説明の正確な文言を明らかにすることは「今後の対応に支障を来すおそれがある」としていますが、どうして「今後の対応に支障を来すおそれがある」のですか。政府の今後の対応にどのような支障を来すと考えているのか、具体的にお答えください。

  右質問する。