質問主意書

第196回国会(常会)

質問主意書


質問第一五号

幼稚園教諭及び保育士の免許・資格制度の在り方に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三十年二月九日

小川 勝也   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   幼稚園教諭及び保育士の免許・資格制度の在り方に関する質問主意書

 幼児教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであり、三歳から五歳の子供たちの大半が幼稚園や保育所に通っている。幼稚園においては幼稚園教育要領が、保育所においては保育所保育指針が定められているが、両者の内容はほぼ共通のものとなっている。全ての子供たちが等しく幼児教育を受けることができるよう、幼稚園教諭にも保育士にも高い専門性が求められるとの問題意識から、以下のとおり質問する。

一 幼稚園教諭の免許制度と保育士の資格を比較した場合、幼稚園教諭には十年に一度、免許の更新が求められているにもかかわらず、保育士資格には更新制がないことや、より資格が取得しやすい地域限定保育士制度があるなどの違いがある。幼稚園教諭と保育士とで免許・資格制度にこのような違いがあることは問題ではないか、政府の見解を伺う。

二 子ども・子育て支援新制度がスタートし、小規模保育、家庭的保育等の地域型保育や、地域子ども・子育て支援事業等の担い手となる人材を確保するため、子育て支援員制度が実施されている。研修を修了し、子育て支援員として認定されれば、小規模保育や家庭的保育、子育てひろば、学童クラブなどで働くことができるというものである。保育士不足の解消のためにはやむを得ない面もあるが、保育の質に問題はないのか。また、事故を防止し、保育の質を担保するために、どのような対応策が講じられているか。

三 親であれば誰でも、幼稚園であろうと保育所であろうと質の高い教育を子供に受けさせたいと考えている。子供の育ちの観点から、将来的には、幼稚園教諭免許状と保育士資格を一本化した免許状又は資格の取得を幼児教育・保育を担う全ての者に義務付けるなど、その在り方を見直す必要があると考えるが、政府の見解を伺う。あわせて、免許・資格制度について検討する意向がある場合にはそのスケジュールを、検討する意向がない場合にはその理由を明確にされたい。

  右質問する。