第196回国会(常会)
質問第六号 イージス・アショアの用途に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成三十年一月二十五日 山本 太郎
参議院議長 伊達 忠一 殿 イージス・アショアの用途に関する質問主意書 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、本年一月十五日、日本が北朝鮮による核・ミサイル開発の脅威に対して導入を決めた米国の地上配備型弾道ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」について、「攻撃にも使うことができる」と指摘し警戒感を示したとロイター通信が報じている。 政府が平成二十九年十二月に「イージス・アショア」の導入を決定した際、小野寺五典防衛大臣は、「北朝鮮の核・ミサイル開発が、わが国の安全に対する、より重大かつ差し迫った新たな段階の脅威となっておりますが、イージス・アショア二基の導入により、平素からわが国を常時・持続的に防護できるようになり、弾道ミサイル防衛能力の抜本的な向上が図られると考えております」と説明していた。 そこで、前記ロシア外相の指摘について、政府の見解を確認したいので、以下質問する。 一 政府は新しく導入する「イージス・アショア」について、実際にどのような用途で使用することを念頭に置いているのか。 二 政府は、他国を攻撃する目的で「イージス・アショア」を使用することが可能であるかどうか、あるいは、日本が現在及び将来にわたり、他国を攻撃する目的で「イージス・アショア」を使用する可能性について検討したことがあるか。また、「イージス・アショア」を日本に配備することが、専守防衛という日本の防衛方針との関係でどのような問題を惹起するかを検討したことがあるか。 三 政府は、このようにロシアが警戒感を示す「イージス・アショア」を配備することにより、北方領土の返還交渉に対してどのような影響があると考えているか。 右質問する。 |